番外編〈if〉ver.kone 2 ページ28
「なあ、A」
「はい、」
Aの方を見て、目が合ったのを確認して
「好きやわ」
主語がないことはどうでも良い
ただ、好きと言いたいだけだった
「はい、…え？」
「俺、Aのことが、好きや」
だけど、今度はちゃんと。
真っ直ぐに目を見て言った。はっきりと。
「えっと、私は──」
「『先輩』やろ？」
言いたくて言ったのに、返事を聞くのは怖かった
正直言って、聞きたくなかった
お互いが同じ気持ちなんて、そんなことはないと思うから
それに、俺は先輩だから。
同級生の方が良いに決まってるって決めつけてた
「寒なってきたな、帰ろうや」
暖かかったはずなのに、少し肌寒くて。
それを口実に話を終わらせようとした
他愛もない話をしながら歩いて、いつの間にかAの家の前で
「今日はありがとうな！風邪引かんように気ぃつけや」
背を向けて立ち去ろうとした時、そっと服の袖を掴まれた
「…待ってください」
「A？」
思わず振り返ると、Aは寂しそうな顔で俺を見上げていた
「私の返事…き、聞いてほしくて､､」
「え、？」
恥ずかしいのか、その頬は赤かった
「私、コネシマさんのこと､､好きです。
先輩じゃなくて、そういう好きじゃ、なくて…」
「……A──」
「だから、ちゃんと､､､──！」
ああ、俺はなんて幸せなんだろう
たまらずその体を抱きしめると、少し冷たかった
「せやったら、俺の彼女になってくれるか？」
「…私でも、良いですか、？」
「当たり前やん。好きって言うたんやから」
だんだんと温かくなってきたAの体は、俺の体としっかりくっついている
さらさらとした髪を撫でて顔を近付けると、Aが少し声を出した
「あの、外……」
「あ、ほんまや。すまんな」
すっかり忘れていたが、ここは家の外
名残惜しく思っているのを無視して、体を離して笑いかけた
「じゃあまた明日、学校でな」
「はい、」
「これからは、恋人同士。な？」
「…はい」
照れたように笑うAは、可愛い後輩であり、俺の可愛い彼女になったんだ
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岡崎 響(プロフ) - きっくんさん» 初コメありがとうございます！そのような言葉を頂けると本当に励みになります…!!(嬉)これからの番外編もよろしくお願いします！ (2017年9月28日 6時) (
レス) id: cbd4920d57 (このIDを非表示/違反報告)
岡崎 響(プロフ) - 柚杜さん» ここまで読んで頂き、ありがとうございます！！番外編も楽しんでもらえるように頑張ります！ (2017年9月28日 6時) (レス) id: cbd4920d57 (このIDを非表示/違反報告)
きっくん(プロフ) - 本編完結おめでとうございます！そして、初コメ失礼します。ずっと読ませていただいていて、とても面白く、こんな文章を書けるようになりたいなぁとずっと思ってました！お疲れ様でした、そして番外編楽しみにしてます！ (2017年9月28日 0時) (レス) id: 236ac4ced7 (このIDを非表示/違反報告)
柚杜(プロフ) - 完結、おめでとうございます！読んでいくうちにどんどん引き込まれていって、毎回更新されるたびに読みに来てました！番外編も楽しみに待ってますね！ (2017年9月28日 0時) (レス) id: 7d9db6dc60 (このIDを非表示/違反報告)
岡崎 響(プロフ) - 奈希さん» ありがとうございます…!!更新止めてしまってすみませんでした…(泣)どうか完結までよろしくお願い致します！ (2017年9月17日 10時) (レス) id: cbd4920d57 (このIDを非表示/違反報告)
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