爆豪派閥から (ページ3)

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「隙あり！」

ヒーロー基礎学も終わって、更衣室に向かう途中のことだった。

芦戸ちゃんが急に抱きついてきて脇腹をくすぐる。

「へ？うわっ…ちょ……んふ」

「こんなに髪の毛きっちり止めてるのに解いてもあとつかないなんてずるい！」

「そりゃ…ちょっ……ふふっ……とは気を使っ…てるし」

ストレートで伸ばせるのが勝ち組だー！弄らせろー！と主張する芦戸ちゃん。

その姿は華の女子高生って感じだが、いかんせんくすぐりに弱い私は会話もままならない。

「もーわかったから。好きにしていいから」

限界で叫ぶとやっとくすぐるのをやめてくれた。

息を落ち着けてふと後ろを見ると、彼の髪色と同じくらいの色の顔をした切島くんがいた。

さっきまではそんな感じしなかったけど…体調悪かったりするのかな？

運動した後だし。

「どうしたの？熱？」

そう聞いたが大丈夫と言われてしまった。

切島くんはすぐ無茶するし心配。

もやもやとした感情の中更衣室に入るとみんながニヤニヤしていた。

「……何？」

「いやぁほんとに切島にしか目がいってないんだなって」

「？？？どういうこと？」

「なんでもなーーい。昼休みに話すね！」

え？何？ほんと今じゃダメなの？

まぁお昼に聞けるなら…

そう思いながら更衣室を出た。