お迎え、 ページ18
少女side
キーンコーンカーンコーン。
「きりーつ。れーい。さよーならー。」
日直の気の抜けた言葉で帰りの会が終わる。
終わった瞬間私は斎藤くんと一緒に駆け出した。
どっちがいい早く靴箱に行けるか毎日競争しているのだ。
自販機の飲み物を賭けて。
負けた方の奢りで。
「おっまえ、.....はえーよ！！」
『斎藤くんだって、早いよ.........！』
そんな会話をしながら全速力で靴箱へ向かう。
「はぁ、はぁ.............勝った.........」
『くそっ.................負けたわ.....』
カルピスな、と斎藤くん。
あれ地味にたけーんだよな.....
『じゃあ明日ね。明日こそ勝つから。』
「おー、今日は金持ってないん？いっつもその日のうちに奢るじゃん。」
『今日、お迎え来てるから。』
まあ今日お金持ってきてないのもあるんだけどね。
「あー、あのごっついにーちゃんな。」
と、兄貴のことであろう発言をする斎藤くん。
今日兄貴じゃないんだよな。
『いや、今日はあの人。』
そうやって私は校門の前で待っているミニゴリラを指さした。
「誰がミニゴリラだ。」
『あ、関田さん。いつのまに。』
「いつのまに、じゃねーよ。そもそも俺とお前らの距離が5mぐらいしかなかったんだよ。」
そう言われながら叩かれる。
おい、斎藤。
今笑ったな？？
「ほら、帰るぞ。」
関田さんに手を引かれる。
『じゃー、斎藤くん、また明日。』
「ん。また明日な。」
そうやって手を振りながら去っていく斎藤くん。
お前なかなか格好良い去り方するやないか。
「よかったな。お前。」
歩いていると急にそんなことを言う関田さん。
『？、なにが？』
そう聞くと「お前友達いなかったろ」と返ってくる。
うるさいわ。
「まあ、お前に友達居て良かったわ。」
心配だったからな、と言う関田さん。
昔の兄貴かよ。
『大丈夫だよ。それなりに人付き合いはしていくつもりだし、』
中学からだけど、と付け足す。
すると、
「まぁ、なんかあったら俺らがいるから。何時でも頼れよ。」
と言って頭を撫でられた。
『関田さん.........』
「なんだよ、照れてんのかー？」
『汗臭いよ。』
「うるせぇぶん殴るぞ」
やだ物騒！！！！！！！！！！！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 157人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
せな - おもちさんのゆうじおにーさんとの物語と同じような小説をプリ小説のほうで作りたいのですがよろしいでしょうかもちろんでてくる人物も違いますし最初の一緒に住むところらへんを参考として小説を書きたいです無理なお願いかもしれませんがよろしくお願いします (3月10日 16時) (
レス) @page30 id: 384143e175 (このIDを非表示/違反報告)
RIO - (お知らせの話)そうなんですか…ちょっと寂しいですけど確かに大変やと思うんで！他のも大変やのにいつもありがとうございました！ (2021年11月4日 0時) (レス) @page30 id: 759836d8d0 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - RIOさん» ありがとうございます！そう！担ぐんですよ笑、二人も笑。面白く思っていただけて嬉しいです！ (2021年10月29日 6時) (レス) id: 8a69192777 (このIDを非表示/違反報告)
RIO - あ、テストお疲れ様でした！ (2021年10月28日 0時) (レス) id: 759836d8d0 (このIDを非表示/違反報告)
RIO - 担ぐ(笑)二人も(笑)想像したら笑っちゃってめっちゃツボりながら読んでました笑 (2021年10月28日 0時) (レス) @page29 id: 759836d8d0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おもち | 作成日時：2021年8月27日 12時
