ゆうじおにーさんと (ページ38)

今日:8 hit、昨日:20 hit、合計:53,384 hit

りくえすと3 ページ38

石川side

今日は俺と西田の看病日。

西田は皆が看病している日はずっと体育館で自主練してたから久々にAに会えるのが嬉しいからか張り切っている。

「Aー。入るぞー」

「あっ！祐希さん！待ってくださいよー、」

そんな西田の声を無視してAの部屋に入る。

『.........ユーキくん？』

「そ、ユーキくんでーす。」

「どうよ、調子は」

と、いつの間にか居た西田がAに問いかける。

『きのうよりかはましだけど、まだきもちわるい。』

そう言うAは確かにまだ顔色は悪くて、あまり気分が良さそうではない。

「なんか食べたいものとかある？」

『さっきゼリー食べたからまだいらない。』

「？ゼリーなんかここあったっけ？」

『シミズさんがかってきてくれた。』

あー、たしかに。きのう清水さんが買ってきてたっけ。

「そっか。お礼出来た？」

『いったよ。わたしできる子』

「自分で言うのかよ笑」

「熱、1回計った方がいいですかね？」

「そうだな。計るか。」

『はーい。』

こうやってまともに会話出来ているから昨日と比べるとだいぶマシになったんだな、と思いながらAに熱を計らせる。

「37.2か、まあ、熱は下がってきてるな。」

「Aよかったなー！」

そうやってAに抱きつく西田。

風邪移っても知らんぞ。

まぁ、西田だしないとは思うけど。

「じゃあ、俺ら食堂いるから、なんかあったら呼べよ。」

と、出ていこうとすると

ぐい、

服を引っ張られた気がして「なんだ？」と思いながら振り返ると､Aが俺の服を引っ張っていた。

どうやら西田の服ももう片方の手で引っ張っていたようで、西田は「どうした？なんかいるもんある？」などと問いかけている。

『まだ、ここに、いて、。』

そう耳を少し赤くして言うAはとてつもなく可愛かった。

西田の方にも効いたようで悶え苦しんでいる。

「ん、寝るまで一緒に居ようか。」

そう俺が言うと余程嬉しかったようで

『ありがと、』と言いながらふにゃりと笑った。

なにあれ。

殺しに来てる？？

「西田、俺まだ生きてるよな。」

「生きてますよ。俺の方こそまだ生きてます？」

「大丈夫。めっちゃ生きてる。」

落ち着いたのかAが寝るのに時間はあまりかからなかった。

早く治してまた遊ぼうな。