百二十五話 ページ44
痛む脇腹を抑えつつ井伊くんの肩を借りてホールの中で喜ぶみんなの元へ向かう
「Aさん!無事ですか⁉︎」
『痛い…絶対アザになってる…』
「体にアザ…?Aの体に…傷を付けた奴がいるのか?」
「伊達、ヒーロー酒井様が倒したから安心しろよ」
「どじょうすくいの酒井の間違いだろ」
わはは、と楽しく笑うみんなを見て心が温まる。少し、少しずつで良いんだ。こうやって戻れればそれで良い
みやびちゃんに肩を借りながら階段へ向かうと、手すりに体を預ける怪我だらけの黒田くんが居た。
そうだあの胸熱展開、最後まで見れなかった…
「黒田」
黒田くんの名前を呼び、信長くんはスッと手を差し出した
…少し間を開け、手を取った黒田くんはゆっくりと階段から腰を上げた
少し照れくさそうにする黒田くん。こういうの苦手そうだもんな…
『黒田くんまた保健室行きだ』
「日下部に肩を借りてる所を見れば…お前もだろ」
『アザ確定演出』
「うつけが、そんなこと言ってないで早く保健室へ行け」
信長くんの扇子でおでこを叩かれ、みやびちゃんの肩から一緒に保健室行きの黒田くんの肩を借りて大人しく保健室へ向かった
「仮にも怪我人の肩を借りるって…どうなってるんだお前は」
『頑張れ頑張れ男の子』
わはは、と笑いながら黒田くんに体重を掛けるとグッ…と小さく呻いたのですぐさま離れる
『え、あ、ご、ごめん』
「ふっ…ほら見ろ、普通に歩けるではないか」
『うっわ…もう無理、騙されて痛みが増してきた…』
「馬鹿言うな、っおい!もたれ掛かるんじゃない!」
2人揃って怪我をしてるというのに、痛みなんか気にならず人のいない階段には2人の笑い声が響いていた
冗談を言いながら、2階から1階への踊り場に降りている時、壁にもたれ掛かっていつも通りにガムを噛む竹ちゃんが居た
「よぉ、ずいぶん仲が良いみてぇで羨ましいぜ」
「…」
気まずい空気にチラリと黒田くんの顔を見る。数段上に立つ黒田くんは呆れの様な冷ややかな目で竹ちゃんを見下ろしていた
そして何も言わないまま私の手を取り竹ちゃんの横を素通りする。い、良いのだろうか…
黒田くんの行動に竹ちゃんは眉を顰めて不機嫌を露わにした
「チッ、無視すんなよ」
「悪いが、Aも俺も構ってる暇はない」
「A、おっさんがAが来ないからって寂しがってた」
『そ、そうなんだ…』
「また2人で顔出しに行こうぜ」
そう言った竹ちゃんは彼らしくない笑みを浮かべていた
終わり
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オタくん♀(プロフ) - 完結､､､だと､､､そんなーーー‼︎(T ^ T) (2023年1月2日 23時) (
レス) id: 487a14ebf8 (このIDを非表示/違反報告)
凛音 - …ん？お、終わり…だと？嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ (2023年1月2日 22時) (レス) @page44 id: 940717e19b (このIDを非表示/違反報告)
オタくん♀(プロフ) - 何度も見ています！何度見ても面白いし胸がキュンキュンしちゃうぐらい大好きです!更新頑張って下さい！ずっと待ってます！😄 (2022年11月21日 22時) (レス) id: 487a14ebf8 (このIDを非表示/違反報告)
真子ちゃん(プロフ) - 待ってます (2022年11月14日 15時) (レス) id: 955c1a3158 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 何度見ても面白いです😍更新頑張ってください！！待ってます！！ (2022年11月9日 23時) (レス) @page44 id: c191c4b3ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：間取り | 作成日時：2022年9月10日 14時
