百八話 ページ27
「どの器が俺にふさわしいか、間もなく分かる。」
黒田の言葉にみやびは少し顔を暗くして俯いた
「そうだ。情報は平等にしておこう。」
そう言って黒田は再びみやびに向き直した
「恐らく裏切り者は…今川以外にもいる。」
「えっ…」
「どう動くかはお前ら次第だ」
それだけ伝え黒田はツカツカとドアに向かって進んで行く
「お待ちください!器の形は大事でしょうか?」
「…というと?」
「大事なのは…その中でどのように輝けるかではないでしょうか?黒田くんの才能が。それこそが本当の利。」
「信長くんの器は崩れているのではありません。信長くんはまだ途中なんです、これから器になるのです。いわば…未完の大器」
「何故そう思う」
まっすぐ目を見て言い切るみやびに黒田は疑問を抱いた
「"思う"ではございません。私は…私だけではなくAさんも、信じております」
「だからなんでそこでアイツの名前をっ…!」
「黒田くんも分かっているはずです、Aさんの為にも…どちらの器を選ぶべきか。」
「Aの為…?日下部…お前はアイツの、Aの何を分かってそんな事を言っている。」
「全てです。黒田くんとは比べ物にならないほど私は、Aさんの事を知っています」
友達ですから‼︎と高らかに宣言するみやびに黒田の口角は引き攣っていた。
その後、黒田は足早に美術室を去って行き、いつも通り騒がしいクラスの中に溶け込んだ
窓際に座りAに借りた本を黙々と読んでいると、コツンと右腕にぶつかってきた小さく細い肩に心臓が跳ねる
「…A、来るなら普通に話し掛けて来い。」
『んはは、驚くかなって。今どこらへん読んでるの?』
「過去に戻って彼女と海に向かう所だ」
『あ、そこ良いよね。私凄い好き』
黒田の手元を覗き込むように近付いて楽しそうに笑うAに先程の事もあってか黒田の心臓がいつもより激しく鳴り響いた
「確かに恋愛の描写は…読みやすくて俺も、…好きだ」
『やっぱり?黒田くん分かりやすいよね』
「…俺がか?」
みやびの言葉を思い出し、Aへの気持ちが本人に伝わっているのかとひやりとする
『あ、通常は飄々してて分かんないけど…小説読んでる時は比較的分かりやすいよ』
「小説を読んでる時…そうか…」
『え、いっつもとんでもない事考えてたりする?』
隣で冗談めかしく笑うAを横目で眺めた黒田は「お前のことだ」という言葉を抑え、同じように笑い返した
「さぁ、どうだろうな?」
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オタくん♀(プロフ) - 完結､､､だと､､､そんなーーー‼︎(T ^ T) (2023年1月2日 23時) (
レス) id: 487a14ebf8 (このIDを非表示/違反報告)
凛音 - …ん？お、終わり…だと？嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ (2023年1月2日 22時) (レス) @page44 id: 940717e19b (このIDを非表示/違反報告)
オタくん♀(プロフ) - 何度も見ています！何度見ても面白いし胸がキュンキュンしちゃうぐらい大好きです!更新頑張って下さい！ずっと待ってます！😄 (2022年11月21日 22時) (レス) id: 487a14ebf8 (このIDを非表示/違反報告)
真子ちゃん(プロフ) - 待ってます (2022年11月14日 15時) (レス) id: 955c1a3158 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 何度見ても面白いです😍更新頑張ってください！！待ってます！！ (2022年11月9日 23時) (レス) @page44 id: c191c4b3ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：間取り | 作成日時：2022年9月10日 14時
