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愛美「何それ！
もー、ほんと袋叩きだわ」
A「やめてあげて」
愛美の顔が本気で怒ってる。
愛美「分かったよ。
だから、顔見せて！」
A「なんでそうなるのよ」
だけど、みんなに言われて。
あまり焦らしても仕方ないと思い。
ビデオ通話のスイッチを押した。
二階堂「おぉ、変わんねーなー」
スマホの画面には、みんなの顔が見えている。
「大丈夫じゃん！」
「痩せた？」
「先生可愛いー」
そんな事言われて。
「彼氏は？出来た？」
A「えー、そんな暇ないよ」
今、私、どんな顔してる？
そんな時、愛美の顔が画面いっぱいに映った。
愛美「ねえ、A、泣いてた？」
A「えっ……いや、泣いてないけど…」
さすが、鋭い。
下を向き、体を後ろに引いた。
愛美「ちょっと顔見せてよ」
A「別に、大丈夫だって」
二階堂「仕事だって大変だろうし、疲れてるんだよな」
A「う、うん……」
皆が話しだして。
それを聞いていた。
ホッとする雰囲気。
それなのに、突然、
二階堂「なあ、裕太、仕事で来れないとか言ってたけど、こんな時間まで仕事してねえよな。
来ればいいのになっ！」
愛美「18時集合なんだから、ちょっと遅れて来れたよね？」
「あれじゃん？やっぱ袋叩きが怖いんじゃん？」
「だよな！」
何も言えない……
二階堂「なあ、電話してみない？」
えっ……
愛美「高嗣、してよ」
ど、ど、どうしよう……
高嗣くんが自分のスマホで電話をかけ始めた。
みんながそっちを見ている。
なんか居づらくて、自分のビデオ通話だけ切って、映しだされるカラオケボックスの中の映像を息を殺して見ていた。
緊張する……
二階堂「おっ、もしもし、いい？今。
そう、今、家？
じゃあ、来いよ！
まあな……」
愛美「ちょっと高嗣、スピーカーにして！」
えっ!!
二階堂「待って、スピーカーにするから」
愛美「今日、ホントに仕事だったの？」
玉森「あ、愛美ちゃん？
ホントだって」
裕太くんの声だ…
柔らかくて、少し高めのトーン。
愛美の呼び方……懐かしい。
でも、焦ってるのが分かった。
もしかして仕事じゃなかったとか。
心臓がバクバクしてきた。
ギューッと口を閉じて、じっと裕太くんの声を聞いていた。
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2020年3月16日 19時
