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まず浴室。
きっとシャワーだけの使用だと思うけど、全部洗って。
排水溝の髪の毛を取った。
長い髪の毛の犯人が分かってるからいいけど。
私に知られたくない浮気の場合は、ちゃんとキレイにして欲しいものだ。
洗面所も洗って。
私の洗顔フォームとメイク落としが倒れていた。
二本増えてる歯ブラシは、捨てる事にして。
いつも通りになった。
次はキッチン。
噂のおみそ汁であろう鍋が、コンロに乗っかっている。
ガス台の上の、野菜の切れ端と味噌の塊を拭き取った。
味噌がこびりついてる場所があり、少しイラッとする。
シンクの排水溝もキレイにして、拭き上げた。
大貴は掃除機をかけている。
こんな遅い時間に近所迷惑だよな。
スマホを見ながらやってるから、進んでない様子。
せっかくお風呂から出たのに、うっすら汗をかいてしまって。
姑みたいな自分に悲しくなる。
そして大貴の行動もイライラする。
A「大貴、掃除機終わったら、洗濯物をピンチから外して」
有岡「うん、分かった」
返事だけはいい。
私は、ダイニングテーブルとソファー前のテーブルを拭き、位置のおかしい物を直し、大貴が落としている洗濯物を畳んだ。
昨晩出したバスタオルが洗濯されてたのは、よかったかも。
洗濯物を畳み終わって思った事。
私のハーフパンツはどこいった？
持ち帰って洗ってきてくれるのかと思い、念の為確認した。
A「ねえ、私のTシャツとハーフパンツは？」
立ちながらスマホをいじってる大貴に聞いてみた。
有岡「えっ？ベッドの上にない？」
A「あっ、見てない...」
あるんだ。
何となく開けたくないなーって思ってたから後回しにしてたけど、仕方なく扉を開けた。
やっぱり.....
ひと通り片付けてきたけど、そうじゃないかなって思ってた通りだった。
Tシャツとハーフパンツは無造作に置かれて、タオルケットは足元にぐちゃっとまとまってた。
A「大貴、今日、ベッドで寝た？」
私が帰ってくるまでお昼寝をしてたかもしれないから。
有岡「え？寝てない」
ニヤニヤしながらスマホをいじってるから、LINEでもしてるっぽい。
いいご身分だ。
私の枕カバーとタオルケット、それからベッドのシーツをはがした。
あの子が寝たものを洗濯したかったから。
本当は、キレイなシーツにして貸せば良かったと思ったけど、大貴のシーツの方がいいかと気を利かせたつもりだ。
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2020年3月16日 19時
