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A「分かってる。
そういう子じゃなさそうだったし。
大貴の事大好きで、私から奪おうとしてただけだし」
有岡「そんな……」
A「別に物が欲しいわけじゃなくて、友達だと思ってたら、そのくらいするよ。
私の周りは、そういう友達しかいないから、大貴の『ちゃんとしてる』っていうレベルが低いのが分かったなって。
もしかして、ちゃんと就職して、ちゃんとお仕事してるだけでちゃんとしてるって思ったとか？
ふふふっ、もー、可愛いね、大貴って」
バカにして笑い者にしたら、こっちを睨んでる。
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有岡「A、なんか変わったな……」
A「ん？そおかな？」
有岡「泣いてるんじゃないかと思って、焦って帰ってきた」
A「彼氏が帰ってこなくて、電話したら隣りに寝てましたみたいな女が電話に出たんだもんね！
だけど、泣かなかったよ……
ずーっとね、今までずーっと、ひどい大貴を見てきたから。
私自身もひどい事されてたわけじゃん。
免疫力ってすごい！
でね、こっちに来て、大貴も変わったなって思って付き合う事にしたけど、やっぱり変わってなかった。
無駄に女の子に優しいし、えっちも自分本位だし、何もしないでダラダラしてる」
有岡「な、なんだよ……そんな事ねえだろ…」
A「そお？」
有岡「分かんねぇ」
下を向いてしまった。
また変な事を責めてしまったから。
A「で？言い訳は終わった？」
有岡「言い訳っていうか、別になんもねえんだって。
ただ、反省はしてる」
A「もういいよ、どうでも」
有岡「どうでもってなんだよ」
A「私、引越す事にしたから」
有岡「えっ！！！」
下を向いたり、目をそむけたりしてた大貴が、こっちをパッと見た。
そして目を真ん丸にして、口を開けている。
A「今日決めてきたの。
今月いっぱいで、ここ出てくね」
有岡「え、ちょっと待てって。
話が急すぎるじゃん！」
A「んー、ここ二日くらいの言い争いだと思ってるのかもしれないけど、なんかずっとモヤモヤしてた。
でね、今朝の電話でとどめさされた感じかな。
さっぱりして気分いいよ」
有岡「一人で勝手に決めたのかよ」
A「話し合う事じゃないじゃん」
有岡「フラれる方が出て行くんだろ」
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2020年3月16日 19時
