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うちを出たのが13時過ぎ。
大貴との電話を切って、20分くらいで出て。
思い切って行った場所では、意外と時間がかかり、現在18時だ。
久し振りに一人で外出して、とても身軽で。
お腹がすいたなーって思えた事に、クスッとした。
前から気になっていた、札幌駅の近くのデパート最上階のレストラン街。
チャーハンが食べたくて、中華料理店を選んだ。
さすがに日曜の夜は、家族連れやカップルでにぎわっていて。
若い女子が一人ってどうかなって思ったけど、自由を手に入れた感じが嬉しくて、迷わず入店した。
レタスと蟹肉のチャーハン
蟹の足の身が五本、上に並べられていて、ちょっと値段は高かったけど、自分が観光客だと思ったらプチ贅沢も悪くない。
添えられたスープも美味しくて、満足だった。
裕太くんが好きなものを食べるっていう、反抗心。
もしかしたら、大貴の無断外泊より罪が重いかもなと思ったけど、もう怖いものは何もなかった。
エスカレーターで一階まで下がると、高級ブランドのショップが並んでいる。
フラッと立ち寄った店で目に入った、スマホケース。
五万円か……
スマホケースにしては、かなり高い。
衝動買いなんてした事ないし、五万も持ち合わせていない。
でも、新しい何かを持ちたかった。
この前、大貴が勝手に私のスマホをいじってたのも嫌だったから、こういう手帳型のが欲しかったし。
少しの間、私の様子を見ていた店員さんが、やっと声をかけてきた。
いくつか見せてもらい、悩んで悩んで、やっと決まった。
A「カードで……」
人生初のカード払い。
ちょっと大人になったようなドキドキ感。
冬のボーナスまでだいぶあるけど、自分へのご褒美。
五万くらいなら、なんとかなるし。
箱に入れてもらったあと、可愛いリボンをかけてくれて。
憧れのショッパーを受け取り、かなり上機嫌だ。
出口まで見送ってもらうのは恥ずかしかった。
電車に乗ると、開放的になってる自分がドアのガラスに映っている。
帰ってからガタガタするかなぁという不安が頭をよぎる。
でも、私、悪くないもん！って強く思いながら、可愛いショッパーをギュッと持って、自宅の鍵を開け中に入った。
お風呂にスイッチを入れてすぐ、玄関のチャイムが鳴った。
21時過ぎに宅急便は来ないようにしている。
だいたい予想はしているけど、仕方なくインターフォンに出た。
A「はい…」
有岡「オレ…いい？ちょっと」
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2020年3月16日 19時
