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大貴がお風呂に入ってる間に、ドライヤーをして、さっきのうどんを食べようと冷蔵庫を開けた。
よく見たら、お味噌を入れてるケースのフタが、少し開いている。
乾燥しちゃうと思い、一度冷蔵庫から出した。
これは、私がやったの？
ううん、少し開いてるのは、スプーンが入れっぱなしになってるから。
すぐにスプーンを取り出し、きちんとフタをしめた。
そして、汚れているスプーンはシンクの中に入れた。
今、洗う気にならない。
あとでいいや……
うどんを開け、おつゆをかけた。
具材も乗せ、一本すくって口に運ぶ。
はーーっ。
食欲がない。
一本だけ飲み込んで、プラスチックのふたをして冷蔵庫にしまった。
出たごみを捨てたら、さっきのメモが見えた。
今日も一人で寝たい。
またキレて、おかされるんだろうか。
テーブルを拭いて、持ち帰りの仕事を出したところで大貴が出てきた。
大貴に反応しないで、仕事を続けた。
大貴も冷蔵庫からお茶を出し、グラスに入れて飲んでいる。
私の目の前の自分の席に座り、私の作業を数秒見ていた。
有岡「なあ、時間かかる？」
A「んー、なんで？」
有岡「いや、さっきちょっと言ったんだけど、うちに来てほしくてさ」
A「どうしたの？」
作業を止めずに、口だけで質問した。
有岡「いや、片付けられないから、手伝って欲しくて」
A「一人で出来ないの？」
有岡「Aに聞きたい事あるし」
A「んー、じゃあそっち先にやる」
有岡「じゃあ、グラス洗っちゃう」
仕方なく作業を止めて、キッチンから出てきた大貴の後についていった。
大貴は自分のスマホを持って、ニコニコしてて。
どういうつもりかと、イライラする。
大貴の部屋はエアコンが効いてて。
つけっぱなしで来たんだ。
いつもしない食べ物の臭いがこもってる。
多分、ピザの臭い。
部屋に入ると、いつもより散らかって見えるのは、私の気持ちのせい？
洗濯物がソファーの上に取り込まれてるのが乱雑に見えるのか。
有岡「これなんだけどさ」
キッチンに呼ばれていくと、トレーの上に割れたグラスが置かれていた。
A「これって……」
有岡「Aのグラス……ごめん、割れちゃって」
やっぱり……
彼女が使ってるって言ってたよね。
無言の私に、フォローするような事を続けた。
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2020年3月16日 19時
