10 Daiki side ページ10
Daiki side
有岡「またお邪魔する事になって、ごめんね」
A「まあ、仕方ないね。行きが、混んでたし。
逆に、いつもうちでごめんね。
気をつかうでしょ?」
Aちゃんの気持ちが、いまいちわからない。
俺の事、嫌がってるのか、どうなのか。
また手を握って、俺の本当の気持ちを伝えた。
有岡「もちろん女の子の家に行くんだから、気をつかうけど。
でも、Aちゃんと一緒にいたいから、すげー嬉しい」
A「そ・・・・・」
そう、小さくつぶやいて、窓の外に目を向けてしまった。
どんな表情なのか、わからなかったけど、優しく、手を握り返してくれたんだ。
そこから20分くらいで近くの駅に着いた。
途中まで伊野尾さん達と一緒で
伊野尾「あー楽しかったなー。
Aの、新たな一面も見れたしー」
A「え?何?
いつもと変わんないでしょ?」
八乙女「ふふっ、じゃあな、また!
有岡、頑張れよ!」
有岡「あ、頑張ります!
お疲れ様でした!」
A「バイバイ〜!」
・
乗り換えて、次の電車に乗った。
またこの前と状況が一緒で、終電近くの電車は、まあまあ人がいて座れず。
この前と違うのは、会社帰りのサラリーマンではなくて、
恋人同士が多かった。
腰を抱き合い、イチャイチャしてる人たちが多くて、ジェラシー。
俺もしてみたいけど、実は荷物がいっぱいで出来ないんだよ。
右手は、Aちゃんと俺の分の、さくらんぼの箱、二つ。
左手は、さっき買ってきた、着替え。
ガタンッ
電車が揺れて、ふわっと俺の胸元に、何かが入ってきた。
・
A「ごめん・・・・」
有岡「そのままで・・・・」
Aちゃんが俺につかまってくれたんだ。
つかまるというか、抱きつくが正解。
「ごめん…」って言って離れようとしたから、「そのままで…」って伝えたら、そのまま、俺に抱きついてくれてる。
Aちゃんの温もりが、全身に伝わって心地いいし、
電車の窓ガラスに映る俺たちが、カップルみたいに見えるから、すんごい幸せな時間だった。
それなのに…
A「次、降りるよ」
だよね。
今日は、一晩一緒に過ごせるんだから、もっといい事あるかもしれないし、
その前に、俺は気合をいれなくては!
・
1725人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:やまぱん | 作成日時:2017年1月6日 20時