7 Daiki side ページ7
Daiki side
仕方なく手を繋いでくれてるのは、わかってる。
だって、いつも逃げられてるから。
今日は、みんなが協力してくれて、ちょっとしたデートみたいになってて、感謝してる。
きっと、今もそうなんだと思う。
わざと大騒ぎしてて、俺にチャンスをくれてるんだと思う。
みんなは、俺が心配っていうより、Aちゃんが心配だから。
Aちゃんの為なんだよ、本人わかってないみたいだけど。
・
高速をおりて、国道に入り、適当なファミレスに車が停まった。
１０時前だったけど、結構車が停まっていた。
運よく、五人席が空いて、俺はもちろんAちゃんの隣に座った。
高木「こんな時間にメシとか、やべえな」
八乙女「俺、おろしハンバーグとカキフライ膳」
伊野尾「俺は、チキン南蛮膳」
高木「あーー、どうしよっ。豚しゃぶ膳」
八乙女「ふふっ、カロリーそんなに変わんねえけどな」
有岡「俺は、ハンバーグカレードリア」
A「私は、アイスカフェラテ」
伊野尾「食わねえの？」
有岡「俺の、少し食べるって」
伊野尾「ほぼ、デート状態。ふふっ」
A「違うって。そうじゃないけど…」
高木「有岡も俺と同じで、『アレ』だからな！」
A「アレって何？」
またこの人達、余計な事、言いだした。
伊野尾「はいはい、おしまいっ！」
八乙女「ふふっ。ねえ、Aちゃんお金残ってる？」
A「うん、ここのお金は出るけど、あとETC代とガソリン代ね」
昼は、同じもん食ってたのに、夜は値段バラバラでいいって、不思議なシステム。
その辺は、グダグダ細かく言わねえんだな。
すぐに料理が運ばれてきて、みんなペロッて食べちゃって。
Aちゃんは、ホントにひと口しか食べてくれなかった。
でも、俺の注文したものを一緒に食べたってだけで、嬉しい。
高木「なあ、みんな終電ありそう？
今、１１時ちょっと前かな…」
A「うん、ここからなら大丈夫だと思うよ」
八乙女「俺と伊野尾も大丈夫」
スマホで一生懸命調べたんだけど、かなり危ない。
有岡「あの････俺････」
高木「Aちゃん、今日も有岡、預かれる？」
A「えっ！！うち？」
伊野尾「いいじゃん！預かっちゃいなよー」
有岡「すみません････」
A「･････仕方なくだよ」
みんなが俺を一斉に見た。
はい、頑張ります。
・
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2017年1月6日 20時
