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Daiki side
しばらくして、おじさんと若い男子が二人で入ってきたので、
課長と一緒に立ち上がった。
名刺交換をしようとした時に、課長の顔が、一瞬固まったのが分かった。
そして、その若い方の男子に、課長が名刺を渡そうとした時に、
男子「萩原さん、初めまして」
変な事を言った気がする。
初めましてなのに、課長の名前を知っていた。
名刺を渡す前だったのに。
事前に、このおじさんに聞いてたのかもしれないしね。
課長は、何の反応もしないし、次に俺が名刺交換をした。
山田 涼介
この会社と同じ苗字なんだな。
もう覚えた…
山田「有岡さん、よろしくお願いします」
有岡「あ、よろしくお願いします」
そう言い終わると、座るように勧められ、
新製品の案内や、今使ってる機械の調子などを聞いて、
今後、俺が担当になるという事を伝えた。
A「それでは、よろしくお願いします」
席を立ち、会釈をして購買部を後にした。
・
有岡「課長、新しい人、俺と同じくらいの歳ですかね」
A「え?ああ・・・・・そうだね、若かったね」
俺の方じゃなくて、床を見ながら、そう答えた。
有岡「ちょっと、トイレ行ってきますね」
A「あ、うん・・・・ここで待ってるね」
・
・
トイレから出ると、課長がいなかった。
でも、営業カバンは、壁に寄りかかるようにして
廊下におかれていた。
トイレに行くにしても、持って行くよな。
パソコンとか入ってるんだから。
すごく違和感があって、ザワザワしてきた。
・
ヤッ!
・
聞き覚えのある声の方を見ると、
閉まりそうな非常階段の扉に、
こちらも見覚えのあるハイヒールが
不本意そうに入っていった。
・
課長のカバンも持ち、慌ててその非常階段への扉を開けると
そこには、先程の山田さんが、課長の手首をつかみ
いわゆる、“壁ドン”のようなスタイルで
課長を壁に、押し付けていた。
・
・
何?
何が起きてるの?
・
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作者名:やまぱん | 作成日時:2017年1月6日 20時