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カーテンの向こうが明るくなっていたので、サイドテーブルに置いたスマホで、時間を確認した。
七時ちょっと過ぎだった。
結局、狭いと思ったベッドで寝てしまっていて。
大ちゃんも、可愛い顔で隣で寝ている。
今日の予定を確認しておくのを、また忘れてしまってて。
どうやって起こそうか、考えていた。
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大ちゃんのおでこ……広くて可愛いんだよね。
眉毛は、男の子にしては細目で。
前日飲み過ぎたんだろうなって日は、目が奥二重だし。
ピアスの穴・・・・休みの日もしないんだな。
唇が、ちょっと赤いんだよね。
この唇で、昨日キスしてくれたんだ・・・・
そう思いながら、自分の人さし指で、愛おしい唇の真ん中あたりを『ピトッ』と触った。
そしたら、突然、大ちゃんの片目が開いた。
有岡「何・・・・チューされたのかと思った。
違うの?」
眠そうに、やっと声を出してる感じだった。
A「ち、違うよ…
そんな事、しないって」
有岡「そんな事って‥‥
別に、したっていいんだよ。
じゃあ、おはようのチュー・・・・して」
え…‥どうしよ。
私からするって事?
どうしよ・・・・。
大ちゃんの片目が、開いた。
有岡「何してんの?早くーー」
そう言って、また両目を閉じた。
寝てる人にキスするって、難しい。
昨日の夜は、どうやってしたんだろ。
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突然仰向けにされて、大ちゃんが上に乗ってきた。
私の顔の両わきに、両手をついて言った。
有岡「もー、我慢出来ない!」
覆いかぶさるようにして、キスをされた。
軽めのキスだった。
A「ごめんなさい・・・・」
また、私の横に仰向けになって、
顔だけこちらに向けて言った。
有岡「別に怒ってないよ。
そんな顔、しないでよ」
A「私、やっぱり・・・・・」
有岡「あーーー、そうじゃないから!
ごめん、俺がいけなかったね」
きっと、大ちゃんの昔の彼女は、きっと可愛くキスしてくれたんだね。
やっぱり、無理なんじゃないかって思ったら、涙が出てきた。
ギュッて抱きしめられて、耳元で言われた。
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有岡「泣くなよ・・・・・
俺、Aちゃんと一緒にいられて
嬉し過ぎて、暴走しちゃった。
ごめん・・・・」
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作者名:やまぱん | 作成日時:2017年1月6日 20時