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有岡「今日、泊まって行って。

  ジャージで来なかったの、そういうのもあるんだろ。

  禁欲生活四ヶ月。

  Aの方が、それより短いだろ。

  だから、いいよね?

  本当に好きな人とだったら、いいでしょ?」







A「ムードがない」







有岡「あっ」






再び抱き寄せられた。





有岡「ちゃんとする。

  あとね、ちゃんと大貴って呼んで」






あっ……

脳内では、まだ有岡って呼んでるのバレたんだ。






抱き寄せられたことで、足の付け根の辺りの違和感が、もう一つのプレゼントを思い出した。





A「ちょっとごめん‥‥」





有岡を押し、ワンピースのポケットから、もう一つのプレゼントを出し、差し出した。





有岡「えっ」





A「うちの合鍵。

  何かの時の為って事もあるし、私のも持ってて欲しい」





有岡の手のひらに置いた。






有岡「え、すげー嬉しい。

  女の子の合鍵貰えるなんて、初めて」






A「うそ……」







有岡「嘘ではない」





A「その言い方引っかかる」






有岡「いや、過去の話は、もうやめよ」





A「うん…」






有岡は、その鍵を、引き出しにしまっている。

そして、再び私に近づき、腕をつかんだ。





有岡「いい?」






頭を縦にふった。

緊張して、声が出なかったから。





部屋の電気は、映画を観る為にトーンダウンしてたけど、狭い寝室の間接照明を点けてから、消されてしまった。




先にベッドの上に乗った有岡は、掛布団の中に入り、掛布団を持ち上げて、私を誘った。

カーディガンを脱ぎ、ソファーの上に置いた。

そして、ベッドに腰掛けてから、持ち上げられた布団の中に入った。





若かりし頃そうしたように、キスから始まり。

生まれたままの格好にお互いなって、一つになった。

事が終わると、肩口が寒くなり、長Tを借りて着た。






有岡「大人になってた」





A「有岡も、思ってたより優しかった」






有岡「大貴な。

  ってか、どんな風に思ってたんだよ」






A「一人でするよりは気持ちいいって」






有岡「あのな、それは好きなやつには当てはまんねえの」





A「色々使い分けられるんだ。

  大人になってたって、どこら辺が?」






有岡「演技と本気と…」





A「もうやだ。

  寝るから」





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作者名:やまぱん | 作成日時:2019年6月20日 23時

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