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有岡「あ、もう一本あける?」




A「ううん、もういい。

  これ、洗っちゃうね」





有岡「うん」





包丁とフォークとケーキをキッチンに運び、有岡に背を向けて洗い物をする。






なんて言いだそう。





あっという間に洗い終わり部屋に戻ると、さっそくソファーを操作して、足を伸ばして、二人並んで見れるようにセットしていた。





有岡「こんな感じかな。

  今日は飲み物だけでいいから、このテーブルは出さない」





二人の間のテーブルは閉じられていて、二人がくっつけるようにしてある。






有岡「何、見る?」





A「あの、その前に、ちょっと…」





有岡「ん?

  どうした?」






きっと、私の様子がおかしい事に、気がついた。






A「えっと、これ、ちょっと早いけどプレゼント」





有岡「おぉ、サンキュ」





今日、一緒に買ったけど、ちゃんと開けて、首にかけている。





有岡「大切にするね」





首から外し、ネクタイが入ってた箱と一緒に、ダイニングテーブルの上に置かれた。





A「あ、あとね」





有岡「まだ何かくれるの?」





A「いや、あのー」





有岡「なんだよ、さっきから。

  どうした、言ってみ」





もじもじとしている私の、正面に立った。













A「今から、大貴って呼ぶことにするから」






有岡「え?何、急に。

  まあ、そう呼んで欲しいからいいけど」







A「で、付き合う事に決めた」












言えた。




よかった。










有岡は、キョトンとしてる。

目を大きく開け、何も言えずにいる。






それでも、少し間を置き






有岡「え、俺と付き合ってくれるの?」





うんうんと、頭を縦に振った。






有岡「いや、思ってたより、だいぶ早く返事貰えて、ビックリしてる」





A「有岡が…あっと、大貴が引っ越してきて一ヶ月。

  二人で一緒に過ごしてきて、やっぱりちゃんとそばにいたいって思ったの。

  で、その気持ちが幼馴染としてじゃなくて、好きな人としてだなって思えたし。

  嬉しかったって気持ちは、間違ってなかったし。

  恋人として過ごした方が、やっぱりいいかなって思って」






一気に話して、有岡の事を見た。

そしたら腕を引っ張られ、有岡の胸の中に入れられた。

 

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作者名:やまぱん | 作成日時:2019年6月20日 23時

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