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玉森母「ホントはね、21にもなって親がこんな事言うなんて恥かしいんだけどね。
サーフィンも、一人で現地のインストラクターについてやってたし、その女の子とは手も握ってないっていうの。
お父さんにね、その辺、すごく問い詰められてたけど、絶対ないって。
その……避妊具？も、持って行かなかったしって。
本当に、サーフィンしたくて行ったみたいなのね。
まあ、信じてもらえないのは分かるから、受け止めてたみたいで」
A「うん‥‥‥‥それを、裕太くんの口から、ちゃんと聞きたかった。
一人で行ったとは言ってました。
だけど、私がそれを否定しちゃったんです。
ホントは違うよねって。
それ以上に反論してこなかったし、当たったんだって思って」
玉森母「大貴くんもいたんでしょ？
大貴くんとAちゃんに責められたら、本当の事を伝えられなかったって。
あの二人、また復活しちゃったのかなって、不安になって」
A「有岡がいたのは、私も計算外でした。
もっと二人で話したかったのはありました。
裕太くんが、続けたいのか別れたいのかも聞けなかったし」
玉森母「もちろん、続けたかったの。
だけど、やっぱり他の女の子と旅行に行くってのは、裏切り行為だし、許されないだろうって思って、別れる事に決めたらしい」
A「あの、有岡と私が付き合ってた事も、ご存じなんですね」
玉森母「もちろん。
高校に入学して、可愛いマネージャーがいるってとこから知ってるから。
一年の夏かな？彼氏と歩いてたの見たってショック受けてて。
で、色々あったのも聞いてたし、二年の夏に海でAちゃんを発見したのも喜んでた。
三年で引退したタイミングで告白して、OKもらえたって嬉しそうだったし、それからは、受験も大学生活も、ホントに楽しそうで、こっちも嬉しかったから」
A「私も楽しかったです。
裕太くんって無口だけど、そばにいるとほっこり出来るし。
サーフィンやってる時は、めちゃくちゃカッコいいし、優しくて、いつもいつも……」
私まで涙が出てきた。
もう、随分前に終わった事だと思ってたのに。
お母さんにハンカチを返された。
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2019年5月12日 17時
