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A「え？どういう事？」
ワンワン泣いてたのに、有岡が変な事言うから、涙が止まってしまった。
有岡「返事を貰えてないって事。
だから、気持ちがフラフラしてるって思うんだけど」
A「ちょっとやめてよ。
その後、随分色んな人と付き合ってるよね？」
有岡「付き合ってるって意識は、あんまない」
A「あんまって事は、少しはあるって事だから、大丈夫、前に進めてるよ！」
私のせいにするのは、やめてよ。
そのダラダラした生活、絶対自分のせいでしょ？
有岡「あのさ、バイト変えたから」
A「え？渋谷の居酒屋？」
有岡「うん、こっちの居酒屋にした」
A「それって･･････」
有岡「大丈夫だって、裕太くんの居酒屋とは違うとこだから」
A「知ってるの？バイト先」
有岡「おばさんから母ちゃん経由で･･･」
A「あぁ、そっか。
なんで？時給下がるでしょ？」
有岡「まあね。
でも終電気にしなくていいし、終電逃してどっかに転がり込むとか面倒なんだよね」
A「終電逃しちゃったって言い訳して、色んな女の子のとこに泊まれたのに？」
有岡「めんどくせーんだって」
A「いいじゃん、一人でするよりいいんだって言ってたじゃん」
有岡「ピュアなAは、そんな事言っちゃダメだって」
A「はーーっ、裕太くんはそういうのも面倒だったのかもね」
有岡「そんな事ないと思うけど」
A「ありがと、じゃあね」
有岡「急だな」
A「ごめん、疲れた」
有岡「そうだな、ゆっくり休めないかもだけど、ちゃんと休めよ。
あ、最後に、頑張れって･･･』
そう言いながら私の手を両手で包んだ。
有岡「応援中」
冷たくて小さな手。
見た目は全然守られてる感じはない。
だけど、誰かの体温にホッとしていた。
数秒その体勢を保ち、
包まれたまま、腕が元の位置に戻された。
そういうとこが、女の子に人気なのかもね。
A「おやすみ」
有岡「おやすみ」
すごく昔にしてくれたみたいに、私が家に入るまで、見届けてくれた。
A「ただいま」
母「おかえり」
キッチンにいたお母さんにちゃんと伝えた。
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2019年5月12日 17時
