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私が言わなかったら、裕太くんが言ってくれる？
それとも、またギクシャクしながら付き合っていった方がいい？
A「十分、幸せな時間をもらって。
こんな私を、ずっと大切にしてくれて。
本当に嬉しかったし、楽しかったし、幸せでした……」
ここまで言ったら、言葉につまってしまって。
喉の奥が痛くなって、目頭も熱くなった。
A「保育士になる事を応援してくれてると思ってたんだけど、最後に応援してるって言葉を聞いたのは、高校の時だったなって昨日思い出して。
正確には、初めて将来の夢を話した時に言われただけだったなって思って。
もしかして、実習だらけの私を、面倒だなって思ってたのかな。
ちょうど、大学卒業するタイミングだし、終わりにするには丁度いいよね。
裕太くん……これで終わりにしよ」
下を向いていた裕太くんが、ゆっくり顔を上げ、私の目を見た。
玉森「ちゃんと応援してた。
高校の頃から自分の将来をちゃんと決めてて、すごいなって思ってた。
だけど、忙しくて会えない日が続くのは、寂しくてイライラもしてた。
ちゃんとAの事をサポート出来なくて、ごめん。
裏切っちゃって、ごめんね」
裕太くんが立ち上がって、私に向かって頭を下げた。
深く下げれば下げるほど、私が傷つく。
視界の中で、シューッと何かが落ちた。
有岡が、滑り台を滑って降りて、こっちに歩いてきた。
私の隣りに立ち、裕太くんの方を見ている。
有岡「お前、これが最初じゃねえよな」
A「えっ、どういう事？」
裕太くんがパッと頭を上げた。
そして、ビックリした顔で有岡の事を見ている。
有岡「まず、Aがハワイ旅行中の予想を話したあと、否定しなかった。
普通、違ったら否定するだろ。
で、最初の浮気が海外とか、そんな事なかなか出来ねえぞ、普通。
前の実習中も、国内とか近場で浮気してて、ばれなかったから今回は海外に行ったんじゃねえの？」
有岡の発言に、心臓が大きく波を打つ。
そして、裕太くんは否定しない。
玉森「もう、別れたんだからいいだろ」
有岡「そして、体の関係もある。
それも、今回だけじゃない」
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2019年5月12日 17時
