7 Daiki ページ7
Daiki
A「え？高校？
私がフラれた後か。
もしかして、それで私フラれたの？
それだったら、言って欲しかったなー。
その方が、すぐ諦められたのに」
有岡「Aと別れた理由は違うし。
別にいいだろ、昔の事なんだから」
A「そうだけどー。
モテモテの有岡にも、ラブレターで告白する事があるなんてね。
ちょっとキュンキュンした」
嬉しそうな顔をされると複雑で。
そんなもんかと思ってしまった。
A「あー、そうじゃないじゃん！
私の事!!」
有岡「ふっ、思い出した。
Aは、別れたくないの？」
A「んー、分かんない。
好きだけど、また同じ事されたらって思うと、やっぱりやめたいし。
丸四年付き合ったの。
裕太くんは一年の時から好きだって言ってくれてたから、六年以上だよ？
もうさ、飽きるよね、ふふっ。
他の子と付き合ってみたいって思うのも、分かるし。
私は、安定した付き合い方で、良かったんだけどね」
有岡「六年か……
偉いな、あいつは。
Aの事、ずっと見てたんだもんな」
A「それが当たり前だって思ってたのが、いけなかったんだよね。
裕太くん、いい波、乗れてるかな」
有岡「裏切られたのに、そんな事思っちゃうの？」
A「うん、複雑だけどね。
こうさ、何時間も波待ってても、全然いい波が来ない事もあるんだって。
私には、いいとかが良く分からないけど、でもその待ってる時間は共有してたから。
サーフィンってチャラチャラしてるように見えるかもしれないけど、結構大変なんだって」
有岡「へー」
A「前にね、見てるだけじゃ暇だしって思って、『やってみたいな』って言った事があったの」
有岡「うん」
A「でも、危険なスポーツだから、本気でやりたいって思ってないならやめてって言われちゃって。
大きな怪我をする事も、命にかかわる事もあるし、私がやり始めたら、自分が集中出来なくなるからって」
有岡「へー。
ヘラヘラ付き合ってるカップルかと思いきや、ちゃんとした会話してるんだな」
A「なによ、ヘラヘラって。
裕太くんは、ちゃんとしてるし！」
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2019年5月12日 17時
