47 Daiki 幼馴染とは ページ47
Daiki
A「でも、浮気されちゃうのかなって不安があるから、好きになるのが怖い」
有岡「絶対、浮気なんてしない!」
A「そっ。
わざわざ来てくれたって事を、信じていいの?」
有岡「信じろよ」
A「とりあえず、仕事始まったら有岡の環境も変わるし、それまでは返事は出来ない」
有岡「いや、そんな信用ない?
前にも言ったけど、色んな女と遊んでたのってAへの当てつけだから。
自分だけ幸せになっちゃってさ、俺だってモテてますよって。
特定の人がいなくたって、楽しいですよって。
今思えば、虚しいけど……」
A「有岡が現れた事は、嬉しかったから。
こんな風に、ご飯を一緒に食べられる人がいるのは、幸せだし。
恋人同士になれたら、楽しいとは思ってる」
有岡「うん」
A「幼馴染ってさ、線引きに困る事ない?」
有岡「え?」
A「高校の時にフラれたのって、私の事『好きだ』ってのが勘違いだって気がついたんでしょ?
身近で仲がいいから安心して接することが出来るし、会話もしやすかったから。
だから付き合ってたけど、やっぱ女として見れなくなったんじゃない?
とりあえず、初めての経験も済んだし、練習も出来たし、小さい頃の遊びの延長みたいな恋人ごっこは、もう終わりにしたいって思ったんでしょ?」
有岡「ちゃんと好きだった。
それに練習台にした覚えはない。
でも、もっと他の世界に興味があったのは確かかも」
A「小さなころから一緒に過ごしてきたから、お互いに良い部分と悪い部分をよく知ってるじゃん。
だから、知らなかった嫌な一面とか、隠していた素の部分が出てくることは少ないから、長く続くらしいけど、私達短かったよね」
有岡「そうだけど……
でもさ、これからは違うから。
Aとのこんな関係が幸せなんだって知ったから」
A「私は、ちゃんと幸せな日々も送ってきたから。
そこは、ハッキリしとく。
裕太くんに失礼だし」
有岡「分かってる。
嫌だってくらい分かってる。
俺とは違う日々を送ってきたのは」
A「なんかね、有岡にフラれてから、ずっとこうやってきたじゃん」
そう言って、俺に背中を向けた。
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作者名:やまぱん | 作成日時:2019年5月27日 23時