37 ピコレ ページ37
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普通の一軒家の一階部分が、お店になってる感じだった。
入口付近には、手入れをされた、ハーブとかお花が並んでいてすごく可愛い。
店内は、大きなガラスの窓越しによく見える。
オレンジ色のライトが、温かい印象のレストランだった。
大貴が一歩前に進み、ドアを開ける。
私をエスコートして、先に店内に入れ、すぐに自分も入り、私の斜め前に立った。
店員「いらっしゃいませ。
二名様でよろしいですか？」
有岡「はい」
店員「こちらにどうぞ」
明らかに学生の私達にも、ちゃんとお客さんとして見てくれるのはホッとした。
案内してくれた席に座ると、キョロキョロと周りを見てしまった。
A「ワインとかいっぱい並んでる。
やっぱり大人の人向けって感じだね」
有岡「二人が二十歳(ハタチ)になったら、ここでお祝いしよ」
A「えっ！…うん」
これからも、私たちの関係が、ずっと続くっていう約束。
なんだか恥かしくて、口元を緩めながら、下を向いてしまった。
有岡「何にしよっか」
メニュー見ながら言われた。
A「肉料理、魚料理、パスタとピザ……
大貴、お肉食べたい？」
有岡「まあ、お財布の関係もあるし、このパスタセットかピザセットかな」
A「そうだね、無理しないようにしよ」
肉料理は3000円近くするけど、パスタとピザは、サラダ、スープ、デザート、コーヒーがついて1500円くらい。
もちろん、ファミレスに比べたら全然高いけど、そのくらいだったら全然出せる。
有岡「Aには、そういう恥かしい事も言えちゃう。
ホントは、いや？」
A「全然だよ。
そういう事は、ちゃんと話せるようにしたい。
でも、大貴だから言えるのかもしれない」
有岡「うん、だよな」
大貴の顔が満面の笑みになったところで、お水が運ばれた。
一緒に運ばれたウォーターピッチャーは、汗をかいていて、中には黄色いレモンが浮いていた。
すごく美味しそう。
大貴はボロネーゼ、私は帆立と水菜のクリームパスタ。
飲み物は、二人ともコーヒーは飲めないのでアイスティーにしたけど、大貴はそれも飲めないらしい。
有岡「確実に、いつもと違う」
A「ふふっ、コーラ、メニューにはあったから注文する？」
有岡「別にいい…」
A「ボロネーゼってミートソースだよね」
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2019年3月13日 22時
