1 Daiki 10月中旬 ページ1
Daiki
有岡「いってきます」
有岡母「いってらっしゃい、気を付けてね」
・
Aにメールしようと思ったけど、チャリだし、満員電車だし、学校では携帯使えねえし。
部活が始まる前に、携帯のチェックをしたけど、やっぱり連絡はない。
いや、こっちから連絡すればいいんだけど、自分発信のメールは用事がある時にしかしてないから。
なんて送ろうと思って。
「元気？」は、久しぶり感でおかしい。
「どうした？」は、メールがくるのが当たり前みたい。
「昨日のテレビ見た？」は、見てないって言われたら終わり。
「今日も好きだよ」は、放課後のテンションじゃない。
もし具合悪いんだったら、どうしよう。
携帯開けない状況とか。
「怖い顔して、彼女と喧嘩でもしたか」
そうな風にからかうのは北山だった。
有岡「いや、北山はさ、彼女とどんな頻度でメールとか電話する？」
北山「おっ、やっぱ喧嘩中か」
有岡「ちげーわ」
北山「メールは一日おきくらい？
毎日はしないけど。
彼女の予定は把握してるから、今日は電話しても大丈夫かなって時に電話する。
電話はねー、週一くらいかな」
有岡「聞きたいんだけどさ」
北山「なんだよ」
有岡「いや、どっちからメールとか電話する？」
北山「別に決まってねえだろ、普通。
話たければ電話するし、メールもする。
どっちかしか発信しないとかあり得なくね？」
有岡「だ、だよな」
北山「動揺が隠せてねえぞ」
有岡「え…」
北山「ほら、練習始まるぞ。
女の事ばっか考えてねえで、行くぞ」
有岡「分かってるって」
結局送れなくて。
帰りの電車は珍しく座れて、寝ちゃったし、チャリだしで家に着いてしまった。
Aのチャリは、いつものところに停めてある。
家の電気もついてるし、浴室の電気がついてるから、Aかもな……
有岡「ただいま……」
有岡母「おかえり。
ご飯でいい？」
有岡「おお」
荷物を階段の下に置いて、洗面所で手を洗った。
リビングのドアをあけると、夕飯のハンバーグの匂いがして。
腹減って、たまらなくて、ダイニングの席に着くと、見慣れないものが見えた。
リビングのソファーの上。
スーパーの袋に大量のお菓子っぽいものが入ってた。
・
有岡「母ちゃん、あれ、何？」
・
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2019年3月13日 22時
