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A「だから諦めて、かかわらないようにとか、話しかけないようにとかしてきたんだよ！
それなのに、そんな中途半端な気持ちで付き合ってたなんてさ」
有岡「何？私の気持ち、どうしてくれるのよとか言いたいわけ？」
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A「えっ・・・」
まずい・・・
私の好きな人が、有岡だって言ってるみたいだ・・・
A「幼馴染・・・幼馴染として心配してるの！
人生で初めて付き合う人くらい、ちゃんとしなよ！」
有岡「なあ、俺が人生で初めて付き合った人はAなんですけど」
A「えっ・・・あれ、カウントされてるの？
にしても、二人目は彩ちゃんでしょ？」
有岡「もう付き合ってないから」
A「なんか、がっかり・・・
あんなに色んなとこ出掛けたりしてたのに。
ホント信じらんない」
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一応付き合ってた人とお別れしたというのに、相変わらずパンダに乗ってゆらゆらしてる。
それもニヤニヤしてるし。
有岡「あ、そうだ！
写真撮ろっ！」
そう言って、着慣れないスーツのジャケットのポケットから何か出した。
A「あ、携帯電話買ってもらったの？」
有岡「うん！
中学生になるからさ、必要だろ？
それも、写真が撮てるやつ！」
もう、彩ちゃんの話は終わりか・・・
ずいぶんそっけない・・・
私に携帯を向け、「笑って」なんて言ってるけど。
すごく泣きたい。
有岡の携帯に気がついて、みんなも集まってきた。
得意げに携帯を見せている横顔が、いつもより柔らかい。
なんのために嘘をついてたのか、やっぱり悲しい。
みんなで数枚写真を撮り、ちょうど親たちが公園の前を通ったので、それぞれ一緒に帰る事にした。
やっぱり有岡と一緒に帰る事になる。
A「ねえ、彩ちゃんは泣いてた？」
有岡「まだ、その話するの？」
A「だって・・・」
親たちは前を並んで歩いてる。
いつも通り喋ってるから、私たちの事なんて全然関係ない。
それなのに、急にくるっと振り返って、私たちに話しかけた。
有岡母「ねえ、夕飯一緒に、外食しない？
卒業祝いに！」
母「夕飯作る気分じゃないしー」
有岡「別にいいけど」
A「うん」
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久しぶりの感覚。
誰の目も気にしないでいいなんて。
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2018年8月29日 23時
