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教室はざわつき、きっと私は可哀相な人として見られてる。
先生「静かにして。
えっと、Aは終わったら残って」
私の名前は、今まで出てなかったのに。
急に呼ばれてビックリした。
顔をあげ先生を見ると、手元に写真が見えたので、はがしたんだって思って。
先生から事情聴取を受けるなんて、絶対イヤ!
みんなが私を見てる。
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私は・・
私は・・・
どうしたらいいか分からず、声を出して泣いてしまった。
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先生「はい、じゃあ終わりにしよう。
日直!」
みんなが起立で立ち上がってるのに、立ち上がれなかった。
「さようなら」という、いつもより低い挨拶の声。
ザワザワとみんな教室から出て行く中、顔を覆った手を外すことが出来なかった。
葵「Aちゃん、大丈夫?」
葵ちゃんが脇に立って、私の帰り支度を手伝ってくれてた。
葵「ごめん、慧ちゃんがあんなとこで言うと思ってなかったから。
私、どうしたらいいか分からなくて、慧ちゃんに相談しちゃったの。
ホント、ごめんね」
首を横に振った。
もし私が葵ちゃんの立場でも、誰かに相談したと思う。
でも、幼馴染の伊野尾くんに相談出来るの、すごく羨ましい。
葵「どうする?職員室行く?」
また首を横に振った。
葵「うん、帰ろ。
だってAちゃんが話す事なんか、ないもん。
こっちが聞きたいくらいだもん。
行こっ」
そう言って肩を軽く叩かれたので、ゆっくり手を外し、顔を上げた。
心配そうに私の顔をのぞいてくれてる。
ほぼ、教室には人がいない。
もちろん、有岡もいない。
葵ちゃんに手を引かれ、時々「大丈夫?」って聞かれながら昇降口に着いた。
下駄箱の前に有岡がいた。
昇降口の外に、有岡の仲間たちが有岡を待ってるようだった。
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何も話したくない・・・
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だから、上履きから外履きに履き替え、有岡の前を過ぎようとした時に、後ろから伊野尾くんの声がした。
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伊野尾「あ、A、気をつけろよ。
ひどい事されるといけねえからな」
名前を呼ばれたし、有岡の横で止まった。
A「・・・うん」
伊野尾「こんな事になっても、お前を囲ってるやつらって平気なのな。
お前の事、待ってんだろ。
バカじゃねえの?」
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作者名:やまぱん | 作成日時:2018年8月29日 23時