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Daiki




八月、最後の土曜日。

今日はいちご保育園の夏祭り。




入園して三回目になるけど、毎年毎年、あいつに頼まれて、Aは役員でもないのに、タコ焼きを焼いている。





山田「え?自分の奥さんが、タコ焼き焼くの上手いの知んねえの?」




って言われた一年目。

我が家にはタコ焼き機なんてねえし、知る訳ねえじゃん。






そして三年目の今日も、Aは涼介先生と、前半のタコ焼きの係になっている。





山田「あ、有岡さん、ヨーヨーの係やってもらってもいい?

  急にお休みのお母さん出ちゃって」





A「どお?出来そお?

  悠貴見ながらは、大変だよね」





山田「タコ焼きの方は、危ないから子供は無理だし」






有岡「Aと休憩一緒にしてくれるんなら、やってもいいけど」






俺は、子供か。



普通は、悠貴を順番に見るとかあるけど、Aと一緒にいたいから、そう言ってみた。






山田「大丈夫そう。じゃあ、前半お願いします」





有岡「涼介先生、うちの、妊娠しててつわりがあるんで、気にしてやってくださいね」





山田「あっ、え!そうなの?

  なんで言わねえの」





有岡「それと、ついでに言っときますけど、このお祭りも今年で最後になりますんで。

  協力させていただきます。

  じゃあなA。

  気をつけろよ」






A「うん、ありがとね。

  また後で!」






有岡「悠貴、行くぞ!

  いらっしゃいませーって言えるか?」





『また後で』なんて、デートみたいだな。

俺が離れていくと、背中であいつの声が聞こえてきた。






山田「大丈夫なのかよ。

  無理すんなよ、絶対」







Aは、一人目の時より、強くなっている。

強くならないと、やってけないんだろうけど。




初めて会った時は、強がってたけど。

今は、本気で強いわけで。





それでも、ホッと出来る場所として、俺を頼りにしてくれるのが分かって。

俺を立ててもくれてるし、ホントいい妻なんだよな。






悠貴「悠ちゃんもやる!悠ちゃんもー!」





有岡「おいっ、やめろって!」





せっかくAが、悠貴とお揃いで用意してくれた甚平が、ヨーヨーのプールの水で濡れてしまった。




あいつの隣で、浴衣にたすきをかけてる妻の頭には、星のついたバレッタが留められてる。


いつも俺への愛を伝えてくれて、そういうのが嬉しい。






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作者名:やまぱん | 作成日時:2018年7月8日 18時

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