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37 4月 ページ37






A「大貴がその話嫌がるから、その話、おしまいね」





母「え?すごく昔の話よね?」





A「そうだけど、大貴を傷つける事があったの。

  だからね」





強引に話を終わらせた。

悠貴が聞いてたらいけないし。




悠貴は桃ちゃんのベッドの柵につかまって、話しかけている。





悠貴「桃ちゃん!ねえ、一緒に保育園行くよ!

  桃ちゃんは赤ちゃんだから、悠ちゃんとは遊べないよ」




桃「うぅーー うー」





兄弟の会話・・・会話って言っても桃ちゃんのは何だかわからない。

お兄ちゃんぶってる悠貴も、可愛いんだよね。











その翌日、一カ月検診に四人で出掛けた。





玉森「赤ちゃんは順調に育ってますね。

  お母さんは、傷、見せてもらおうかな」





先生ってのは、なんでそんなひどい事が出来るんだろう。

傷口をグイグイ押しだした。




A「痛い・・・」




玉森「あ、ごめん・・・。

  うん、大丈夫そうだね」






良かった。

大丈夫だと思ってても、この先生の一言で、お風呂の浴槽に入れるかと思うと、ホッとする。






帰って、ばぁばと外食をして、

その後、私と桃ちゃんは留守番で、大貴と悠貴がばぁばを実家まで送って行った。





シーンとしているリビングで、一人で全部やっていくんだなと思うと、ちょっと不安で。

産後、誰の手も借りないで過ごす人もいるんだし、ずいぶんゆっくりしたなと思ったり。

休職中だし、悠貴は日中保育園なんだから、楽勝だよなと自分に言い聞かせて、久しぶりにエプロンをつけた。






キッチンにはカレーが出来上がってて、冷凍庫にはハンバーグとミートソースが入っていた。



いつの間に・・・




お母さん、いつもありがと。

















翌日曜日は、久しぶりの家族水入らずで。


ちょっとホッとした。


だから、大貴なんてもっとホッとしただろうな。




桃ちゃんへの甘々な接し方が、ひどくなった気がするもん。
















月曜日は、桃ちゃんを前抱っこで、悠貴と手をつないで保育園に行った。

私も、初めて園の中に入るので、ドキドキしていた。





悠貴「悠ちゃんも、桃ちゃんのとこ行く!」




はじめ、何を言ってるのか分からなかったんだけど、桃ちゃんも保育園で過ごすんだって思ってたらしい。





悠貴「やーだ!悠ちゃんも帰る!

  帰りたい!」





A「早く迎えに来るね」




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作者名:やまぱん | 作成日時:2018年7月8日 18時

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