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A「こんな高価なもの、いいんだよ」
有岡「Aだって、高価じゃん、これ」
A「ううん、去年、用意してなかったから。
その分も合わせて」
有岡「俺は、ボーナス時に別途小遣い貰ってるし、それで」
A「ずっと大切にして欲しいって気持ちだよ」
有岡「俺も。
ってか、Aは大切にし過ぎだけどな」
A「いいじゃん、別に」
そう言った瞬間、腰を抱かれた。
有岡「ねえ、今日はクリスマスなんだよ。
体調が安定してたら、お願いしたいんですが」
A「ムードとかないんですか？」
有岡「おっ、じゃあ、スイッチ入れっぞ」
そう言って目を閉じた。
そして、ゆっくり目が開いた時には、スイッチが入っていた。
有岡「なあ、いいだろ・・・」
笑顔が消え、ちょっと強引な言い方をしてくる。
それでも、私の大好きな指が優しく頬を覆い、ウルウルした目のまぶたを少し閉じて、顔が近づいてきた。
今日も優しいキスでスタートした。
・
・
翌朝洗濯をしてると、悠貴の声が寝室からしてきた。
A「悠ちゃん、おはよ」
悠貴「ママ、これ！これ！」
今朝、置き直しておいたプレゼントを、興奮して叩いてる。
A「あ、もしかして、サンタさん来たのかな？」
悠貴「シャンタしゃん！来たねー。
開けて！開けて！」
リボンをほどいて、包装紙を開けると、例のものが出てきた。
A「あれ？これブロックじゃない？
保育園にあるやつ！」
悠貴「うん！
あしょぶ！あしょびたい！」
A「着替えて、朝ごはん食べてからにしようよ」
言う事聞くわけないよね。
大貴を起こして、少し遊んでる間に、朝ごはんを仕上げて三人でテーブルを囲んだ。
今日は公園に行かなくていいんだって。
ブロックをするんだって。
外は寒いし、たまにはいいかも。
・
窓から見える空は薄いグレーで。
クリスマスが終わると、年末年始と慌ただしいなって思って。
空と同じ気持ちになってしまった。
出産予定日は3/22。
産休に入るのが2/9。
うちが出来上がるのが、二月に入った頃。
大掃除をしながら、荷物を片付けないとな。
ホットカーペットの上で、楽しそうにブロックをしてる二人を横目に、年賀状を仕上げることにした。
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2018年7月8日 18時
