31 8/26 ページ31
・
次に気がついたのは、悠ちゃんの泣き声で。
スマホの時間は、深夜1時を表示していた。
授乳は1〜3時間おきと言われてるから、4時間寝かしてもらったのは、助かった。
まだ細い泣き声の悠ちゃんを、早くお世話しなくちゃと思ったのに、体半分が暑いし重い。
大貴に抱きつかれていて、痛むお腹にゆっくり力を入れながら、大貴の腕の中からなんとか抜け出した。
悠ちゃんは、手足をバタバタさせて、かけてあったバスタオルが外れてるし、きっとそばに置いてもらったであろうプーさんのぬいぐるみも斜めになっていた。
悠ちゃんも可愛いけど、プーさん置いたりしてる大貴も可愛いなって思って。
自分は私に引っ付いて寝るから、悠ちゃんにはプーさんだったのかな。
A「悠ちゃん、お腹空いた？
ママ来たよ」
自分の事、ママって言うの・・・まだ照れるし違和感がある。
気のせいかもしれないけど、私の声に反応してるように思えて、ちょっと嬉しい。
薄暗い中、オムツを変えて、授乳クッションを腰に巻き、悠ちゃんを抱き上げオッ パイをあげる。
もたもたしちゃうから、悠ちゃんの泣き声が大きくなってくるし。
大貴が起きちゃうんじゃないかと、余計に焦ってしまう。
無事にオッ パイにありつけた悠ちゃんは、満足そうに飲んでくれていて、小さな明かりの中、私もウトウトしていた。
パンパンに張った反対側のオッ パイも飲んでもらいたくて、向きを変える。
飲みながら寝ちゃってて、強引にゲップをさせてみたけど、うまく出来なかった。
そっと布団に置き、バスタオルをかけ、プーさんを隣に置き「おやすみ」と声をかけた。
寝てる時の口元が、パパにそっくりで可愛い。
私の布団の半分を占領しているパパの横に戻り、すぐに眠りについた。
そこまでは順調だったけど、その後、3時、5時と起こされて、同じようにお世話をして。
寝てるのか起きてるのか、何がなんだか分からない状態で、悠ちゃんとの初めての夜が明けようとしていた。
母「A、A・・・悠ちゃん泣いてるわよ」
部屋のドアを少し開け、お母さんがのぞいていた。
カーテンの向こうが明るくなってるのが分かって。
時計を見ると7時だった。
母「夜中、何回起きたの？」
A「三回・・」
前は、朝の挨拶をしないと怒られたけど、私の答えで、悠ちゃんのオムツを見てくれている。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 552人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：やまぱん
| 作成日時：2018年5月14日 22時
