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有岡「ねえ、どんな感じ?」



一生懸命口を動かしてる桃ちゃんを見ながら、聞かれた。




A「痛い・・・こんな感覚初めてだから、これが普通なのかな」




看護師「痛くて、切れちゃう人もいるんで、そういう時は相談してくださいね」




A「そっか・・・

  でもね、お母さんになったんだなって思える」





看護師「じゃあ、反対もあげてみましょうか」





A「はい」




向きを変えると、桃ちゃんの足元にバスタオルをかけてくれる大貴。


ビデオカメラを置き、すごく近くに顔を近づける。





有岡「すげー可愛いな。

  一生懸命な感じがいい」






看護師「ミルク持ってきますね」





A「はい」




看護師さんがいなくなってすぐ、桃ちゃんが泣き出した。





A「え・・・どうしよ」





有岡「どうしようって・・・」





A「オッ パイが出ないからだよね」





有岡「多分・・・ミルクくるまで、どうにかしないと」





同じ病室の人に迷惑だし。

お腹の大きな人が何人かいるから、切迫早産とかで絶対安静なんだと思うと、静かにさせたい。






A「桃ちゃん、大丈夫だよ。

  すぐミルクくるからね」





そう話しかけ、背中をトントンと叩いた。

出ないと分かってても、もう一度吸わせてみたりして。





哺乳瓶にちょっとだけミルクを入れて、看護師さんが現れた。





看護師「お父さんがあげてみます?」





有岡「えっ・・・」





A「大貴、やってみなよ」




私が桃ちゃんを抱き上げ、腰に巻いてる授乳クッションをはずし、自分の腰に巻いた。

いつだったかプーさんで練習してた時みたいに。



哺乳瓶であげる時、乳 首部分をミルクで満たさないといけないって両親学級で習ったのを思い出した。



病衣の前を閉じ、今度は私がビデオで大貴を撮った。




有岡「こうかな・・・」




A「あ、吸ってるよ。

  すごい、可愛い!」





小さな口いっぱいに、哺乳瓶の乳 首を含んで、一生懸命飲んでいる。






看護師「飲むの上手ですよ。

  全部飲み終わったら、ゲップをさせるんですけど」





有岡「あっ・・」
A「あっ・・」




両親学級で、リアルベビー桃で練習したやつだ。

なんか、難しかったやつ。





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作者名:やまぱん | 作成日時:2018年5月14日 22時

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