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午前の沐浴が終わり、お昼に冷やし中華を食べ終わってすぐ、悠ちゃんが泣き出した。
いつものようにオムツをチェックして、オッ パイをあげ、それでもグズグズしてた悠ちゃんを抱き上げ、窓の外に近づいた。
真っ青の空に、雲の峰が立っていた。
夏は空が高いし、大きい。
たった一枚の窓ガラスを境に、息が詰まりそうなこっちの世界と、自由を連想させるあっちの世界に仕切られてるように思えた。
まぶし過ぎて目があけてられない・・・
去年も一昨年も、ちょうど今頃海に行ったっけ。
楽しかったな・・・
目を閉じると、大貴に手を引っ張られて、海の中に入った映像が見えた。
やだやだと言いながらも、大貴のたくましい腕に引っ張られ、その後抱きしめられ、海の中でプカプカ浮かんでたのが、楽しかったし幸せだった。
悠ちゃんが腕の中でフガフガ言ってたけど、大貴との楽しかった日々を思い出したら、気持ちが晴れやかになるかと思ったのに・・・
全然だった。
ガラスを隔てて内側にいる私は、パジャマ姿のまま、傷をかばうために猫背で息子を抱っこしている。
現実・・・・辛っ・・・・
母「何やってんの、悠ちゃん泣いてるわよ。
あなた、少し休んできなさい」
情けない母親の手から、光り輝く未来が奪われた。
トボトボと部屋に行き、睡眠時間を確保した。
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そんな日々を送り、週末になった。
それでも、大貴が来たら気持ちが上がるかと思ったけど、そうでもなくて。
一生懸命、沐浴をしてるのをボーッと見て、旦那様の前で大きなあくびをしていたら、目が合った。
有岡「俺、頑張って一人でやってみっから、休んでていいよ」
A「・・・・うん」
普通は、何ていうのが正解なんだろうか。
この眠さが取れなければ、こんな私のままだと思うから、お言葉に甘えて、部屋に戻った。
・
どれくらい寝たんだろう。
リビングの方で、笑い声が聞こえる。
悠ちゃんも、楽しく過ごしてるんだろうか。
なら、よかった・・・
その時、部屋の入り口がそっと開いた。
顔をのぞかせたのは、やっぱり大貴だった。
有岡「寝られた？」
A「うん少しは・・・」
有岡「これ買ってきたから、ここで食べよ」
A「大貴が買ってきたの？」
有岡「うん」
手に持たれたのは、私の好きなイチゴのアイスだった。
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2018年5月14日 22時
