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有岡「ん?何を?」
A「名前、決まったって」
有岡「おぉ、有岡Aベビーじゃなくなったか」
A「うん、悠貴って書いてもらったよ。
早速、悠ちゃんって呼ばれてた」
有岡「俺も、出生届出しに行かねえとな」
A「もう、休めないでしょ?
退院の日の午後にでも、行って来たら?
二日休まなくていいでしょ?」
有岡「なんだよ、休みたかったのに」
A「もしね、私が具合悪くなって、悠ちゃん見れない事とかあるかもだから、そういう時の為に、有給取っておいてよ、ね?」
唇をとがらせてたけど、ニーッて笑顔になった。
有岡「分かってるって」
私が頼りにしてる事・・・嬉しいんだね。
A「ねえ、明日からシャワー浴びられるんだって。
やっとだよ。嬉しい」
有岡「傷ってどうなってんの?」
A「抜糸をしないやつなんだって。
で、防水テープみたいなの貼って入るみたい。
傷・・・やっぱり怖いよね」
有岡「でも、大変な思いしてんだからさ、俺はちゃんと受け入れられるよ」
A「ねえ、大貴」
有岡「ん?」
恥かしいから、耳元で内緒話をした。
A「(私の事、女として見られる?」)
ちょっとビックリした顔をして、体を離して私の顔を見ている。
私の腕を引っ張り、大貴も耳元で話した。
有岡「(当たり前だろ。
二人目、いつにするか考えてっけど?)」
私もビックリして、体を離し、大貴の目を見た。
へへってふざけた顔で、私を抱きしめた。
A「ちょっ・・・痛いよ」
有岡「ごめんごめん・・」
A「あとね、今日の夕飯から普通食になるんだって。
で、明日の夕飯は、お祝い膳が出るらしいの」
有岡「え・・・」
A「大丈夫。
大貴の分もお願いしてきたから、二人で同じもの食べられるよ。
いつも、コンビニ弁当でごめんね」
有岡「いや、Aだって、おかゆとか食ってんだから、全然いいんだけど・・・
でも、楽しみだな。
ギュッしちゃお」
A「ちょ、ちょっと、やだ
痛たた・・・」
有岡「笑うと痛い?」
A「うん、痛た・・・」
有岡「毎日ちょっとずつ、笑顔が増えてる」
A「え、あ、そお?」
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作者名:やまぱん | 作成日時:2018年5月14日 22時