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隣りに並んだ大貴は、体ごとこちらを向いてるけど、

恥ずかしくて顔を上げられず。




大貴「A…」



もう一度、小さな声で呼ばれたので

ゆっくり顔をあげ、目を合わせた。



遠くから見えた時は、満面の笑みだったけど

今は、眉を下げ困ったような目と口元は口角を上げ笑っていて

泣きそうだけど笑っている、そんな複雑な顔だった。



そして何かを言いたそうで…






大貴「……キレイだよ」






いつもだったら、腰に腕を回してくれると思うけど

プリンセスラインのドレスのスカート部分が

大きく広がっていて

大貴との距離を、妨げている。




「それでは、新郎様は、新婦様にもう少し近づいてください」




とカメラマンに言われ、二人、目を合わせていると

アテンダーさんが、スカートのふくらみをおさえてくれて


「入って大丈夫なんで、ぐっと近寄ってください」



本人たちがぐっと近づくと、裾をいい感じに整えてくれた。



やっといつもの距離になって、

大貴の体温を感じるようになって、

少しだけ緊張がとけた。



大貴の腕に手を添えたり

私の腰に腕を回したり

私がイスに座ったり

見つめ合うように言われたり



いろんなポーズを要求されて

その度に目を合わせて、照れてしまった。



最後に、両親たちも入って、撮ってもらい

撮影は終了した。




「それでは一度、控室に戻ります」


アテンダーさんが私からブーケを受け取りながら、そう伝えた。



ホテル内を移動するけど


私の姿を見て、色んな所で「わぁーー」って声をあげてもらって

ウエディングドレス姿というのは、

こんなにも人を幸せにするのかと思ってしまった。



隣りで、大貴もニコニコ笑って、脇役に徹している。




控室は、両家別々なので、ここで大貴とはお別れで


「後でね」と伝えると、寂しそうな顔をして「うん」と答えた。



控室に戻ると、ホッとして、

アテンダーさんに手伝ってもらって、イスに座った。



「食べられる時に、少しでも」と母が用意してくれたサンドイッチを

ひと口だけ口にしたけど、

やっぱり緊張で喉を通らず、

ストローをさしてくれてあるお茶を飲むだけになった。



母や親せきと写真を撮ったりして、

一瞬、誰もいなくなった時に、ドアをノックする音が聞こえた。





「はい」と返事をすると、







そこに立っているのは、大貴だった。






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作者名:やまぱん | 作成日時:2016年11月23日 15時

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