寄り道をしたあとに 5(Daiki.A)【完】 (ページ16)

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式場に着くと、すぐにヘアメイクをしてもらう。

プロの化粧ってすごいなって思いながら、

変わっていく自分にビックリしてた。

ﾋﾟﾛﾝｯ

大貴からLINEだ‥

大貴『無事婚姻届、出せました！』

A『ありがと』

大貴『もう、正式に夫婦だかんな。忘れんなよ！』

A『うん』

クマがハートを投げてるスタンプも送られてきた。

いつもより濃いチークのせいか、鏡に映る私の顔が、真っ赤になっていた。

入籍はいつにしようか悩んでたんだけど、

千葉県民の日でもある今日だったら忘れないかなって、

結婚式も入籍日も同じにしたんだよね。

ヘアアレンジも、始まって。

大貴に「これがいいよ」って言われたティアラ。

「お姫様みたいだし、似合うよ」って。

そんな事言われて、恥かしかったけど。

嬉しかった…。

手際よく、アップスタイルにされ、最後にティアラをさして出来上がり。

母が入ってきて「大貴くん来たわよ」って教えてくれて。

「出来上がるまで、見ないんだって」

そんな事、恥ずかしげもなく母にいう所が、可愛い。

ドレス用の下着をつけ、真っ白なウエディングドレスを身に着ける。

試着した時とは、全然気持ちが違うから。

いよいよだなって思って、気が引き締まる。

一度、胸を張って、全身を上から下まで見たら、ちょっと緊張してきた。

そばには、オレンジと黄色のガーベラをメインで作ってもらったブーケが、出番を待っていた。

背が低いから、高いハイヒールを履くことになっていて、慣れないのでちょっと怖い。

すぐにアテンダーさんがついてくれて、ドレスの裾をキレイにしてくれて。

「そろそろお写真撮りますね」

６月の結婚式は、何しろ慌ただしいらしく、

控室に行く時間もなく、呼ばれてしまった。

ブーケをアテンダーさんが持ち、導かれ進んでいくと、

一緒に選んだ、グレーのタキシードを着た大好きな人が、こっちを見て待っていた。

満面の笑みで、右手に持ってる白いグローブをギュッと握っている。

心の中で「大貴！」って叫んで、でもちょっと恥ずかしくて下を向いてしまった。

大貴「A････」

照明がたくさんたかれた真ん中に、そして大貴の隣に導かれ、ブーケを渡された。

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次回更新で、完結予定です。