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翌週末は、大貴も私も楽しみにしてた「両親学級」があった。
朝の9時半から12時までの二時間半の一回だけなんだけど、
初めて出産をむかえる、20週〜35週の夫婦が対象になる。
現在、22週で六カ月。
ちょっと早いのかなと思ったけど、To Doリストにあったからね。
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有岡「あー、何か楽しみなんだけど、緊張する」
A「私もだよ。
実際に、沐浴するみたいだし。
スカートじゃなくて、パンツにしてみたよ。
大貴の分のエプロンも持ったからね」
浮足立った私達は、いつもより声のトーンが高くて。
未知の世界の授業に、ワクワクが止まらなかった。
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母子手帳をもらった、保健福祉センターの大研修室。
三人掛けのテーブルに、二人で腰かける。
テーブルの数を数えると、全部で20台あったので、結構な人数だ。
着席する前から気になっていたもの。
それは、赤ちゃんのお人形が、各テーブルに一体ずつ置かれていた。
有岡「女の子だね・・・」
触るわけでもなく、嬉しそうにそう言い、ただニコニコと見ている。
配られた、薄い教本を見ながら、マイクを使って先生が話をしていく。
初めて聞く話から、聞いた事ある話まで、とても勉強になった。
座学が終わると、実践でやってみるということになった。
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先生「それではですね、皆さんずっと気になってたと思いますが、
テーブルの上の桃ちゃんのオムツを交換していきたいと思います」
あっ!って思ったけど、大貴は声を出して「桃ちゃん?!」と言っている。
先生「とりあえず、桃ちゃんって名前つけてますけど、もし違う方が呼びやすければ、ご自由にどうぞ。
赤ちゃんには、声掛けが大切ですからね。
突然触ったりしないで、名前を呼んだり、オムツ変えますよとか、拭きますよとか、声掛けしていってください」
大貴は、先生の話どころではなさそう。
目の前のお人形を愛おしそうに見ている。
先生「では、始めてください!」
ガタガタと、椅子から立ち上がる音が周りからしだし、私たちも立ち上がった。
有岡「やべえな、桃ちゃんだってよ」
A「ふふっ、可愛い?」
有岡「うん、目がパッチリで、可愛い」
A「じゃあ、始めるよ」
有岡「おぉ・・・」
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作者名:やまぱん | 作成日時:2018年2月21日 21時