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ありがと・・・


でも、大丈夫・・・・


そこまで悪くないはず








由香「どおA、まだお腹張ってる?」




A「少し・・・痛い」





有岡「あの、大丈夫でしょうか?」






美枝「しっかりしなよ、お父さん!

  もっと、Aを大切にしてやんなよ。

  今日の主役は、Aでしょ!」





有岡「は、はい・・・」










せっかくの披露宴なのに・・・


花嫁が、倒れちゃって。


どうしよ。






この状況が怖くて、目が開けられない。

みんなはどうしてるんだろ・・・





少しずつ、張りがおさまってきて、ゆっくり深呼吸を何回かした。


お腹をさすってくれる人と、腰をさすってくれてるのは、友達なのがわかる。





ゆっくり目を開けると、心配そうな顔と怒ってる顔の二つが並んでいた。





美枝「どお?これでお開きにする?

椅子に座れそう?」






A「もう終わりだから、その位なら大丈夫・・・」






由香「無理は絶対ダメだからね」





有岡「ごめん・・・A」
 




美枝「あんたね、もう謝らないって約束したんじゃないの?

子供が産まれるってね、ママゴトじゃないんだよ!」






有岡「・・・はい」





由香「じゃあ、ゆっくり立ち上がってみよ」





A「うん・・・」





お母さんになるって、このくらい強くならないとダメなんだね。

大貴は私を後ろからかかえ、ゆっくり立ち上がらせた。

みんなの方を向くのが怖くて、背中を向けていた。



美枝と由香がドレスと髪飾りを整えてくれて、椅子を直してくれた。


レストランの方も心配して近寄ってきてる。





あぁ、最悪だ・・・










美枝「ちょっとあんた!

調子に乗んじゃないよ。

うちらのAがね、やっと幸せになったんだから。

キスをしようが何をしようが、いいんだよ。

恋にマニュアルなんてないんだからね!」






怒られてるのは、伊野ちゃんだった・・・



ゆっくり顔をあげ、伊野ちゃんの事を見たら、珍しくシュンとしてる。





有岡「A、大丈夫?

椅子に座ろ」





大貴の腕が私の脇を支え、顔がグッと寄ってきた。


やっぱりこういう時は、大貴の体温がホッとする。


私を椅子に座らせて、「ちょっと待ってて」と言い残し、伊野ちゃんの所に行ってしまった。


何をするの?大丈夫?




大貴が口元に、キュッと力を入れた。




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作者名:やまぱん | 作成日時:2018年2月21日 21時

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