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A「え?・・・うん、したけど?」
何で今頃聞いてくるの?
その話題、あまり好きじゃないのに・・・
いや、「好きじゃない」じゃなくて、「避けたい」が正解。
明日の為に、ヌーディーカラーのマニキュアを、塗ってる途中だってのに。
大貴の方を見ないで、爪の方を見て答えた。
A「三月にしたよ。
多分、大貴と同じタイミングだと思うけど、何で?」
有岡「何か言ってた?」
A「わかったって。
で、課のみんなにも言って、営業所の朝礼でも課長が言って、全員に伝わった。
たまに気を使われてるよ」
有岡「あれ、7/14までだっけ」
A「そう考えると、あと三か月なんだね」
有岡「そうだね。
里帰りするってさ、すぐに帰っちゃうの?」
A「あっ・・・そうだ、忘れてた。
裕太先生に、紹介状書いてもらうんだった」
有岡「そっからか・・・」
A「そうだ、大貴。
私、ゴールデンウィーク中の仕事ある日、一日休んで里帰り先の病院に行こうと思ってたの」
有岡「俺も行きたい」
A「うん、それはいいけど・・・
課のみんなで、またどっか行くとか言ってた?
私は参加しなくていいよね」
有岡「あ・・・それなんだけど、俺らの旅行は前半じゃん。
それ言ったら、後半にするとか言われたんだよね。
多分、普通にA来ると思ってるけど」
A「山梨とか遠いのは嫌だな。
近いならいいけど」
有岡「そうだな。言っとくよ」
大貴が得意の、話がそれるやつ・・・
たまには役に立つ。
最後に左手の小指を塗り、ふーって息を吹き乾かす。
A「あ・・・」
桃ちゃん、痛いよ・・・
やっぱり声が出ちゃうんだよね。
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二宮課長が言ってた事・・・
二宮「所長に話したよ、産休と育休の事。
多分、7月の異動で誰か来るかもしれないって。
あれでしょ?育休明けって、保育園の関係で、分かんないよね」
A「はい、産休に入ったら、市役所に保育園の相談はしに行く予定です」
二宮「・・・そっ。
所長が言ってたけど、課長に昇進出来そうらしいよ、有岡さん。
でも、そんなに休まれちゃうと、無理かなって。
仕方ないよね、出産なんだから」
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作者名:やまぱん | 作成日時:2018年2月21日 21時