9 Daiki ページ9
Daiki
A「うん・・・そうだね。
なんか、大貴のその言葉聞きたかった。
子供が出来たって喜ぶだけじゃなくて、親になるって事を考えて欲しいって思ってね。
それを理解したうえで、検査した方がいいかなって思って」
有岡「おぉ、さすがだわ。
俺の教育係」
A「まだ26歳のお子ちゃまには、理解できないかなって思ってね。
あ、あとね、大切な事言い忘れてたけど、これは知ってるかな」
有岡「何？」
A「妊娠初期は、出来ないからね」
有岡「まあ、そうだろうな」
A「あ、案外あっさり受け入れてるね」
有岡「ってか、初期じゃなければいいの？」
A「五カ月の安定期に入ればいいみたいだけど、ゴムは必須です」
有岡「いやー、そこまでして、そういう気持ちになるかな」
A「妻の妊娠中に、浮気をする人が多いらしいから。
浮気したくなったら困るから、それも心配な事。
若くて人気者の旦那さんを持つと、余計な心配があるんだね」
有岡「別に、全然心配じゃないけどね」
A「そっか、したいしたいってずっと言ってたのは、最近だと思ってたのにな。
明日、クリスマスだよ、大丈夫？」
有岡「バカなの？俺は、Aと一緒にいられれば、それだけでいいけど」
A「うん、よかった・・・」
ふわっと柔らかい笑顔を、俺に向けた。
さっきまで、涙でほっぺを濡らしまくってたのに、気持ちが落ち着いてきたのかな。
俺への確認事項が、一つずつチェックが外されたみたい。
また、パーカーのポケットに手を突っ込んで、アメを一つ取り出し、口に放り込んでいる。
もしかして、今も気持ち悪かったのかもしれない。
だけど、取り乱すことなく落ち着いていた。
女の人のそういうとこに、脱帽だけど・・・
A「最後に、もう一つ・・」
有岡「何？」
A「検査方法って知ってるよね」
有岡「トイレでするんだよね」
A「恥ずかしい・・・
それを見せるとか、イヤ」
有岡「何言ってんの！
俺は、全然気になんないけど」
A「そお？」
有岡「可愛いな、Aって」
A「可愛くないし！」
有岡「えっと、やり方見せて！」
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2018年1月21日 21時
