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「葉酸」
「鉄」
「乳酸菌」
そんな言葉が目に入ってきた。
そういうのが必要なのは、ちゃんと勉強している。
義母「つわりがあると、栄養も取れないと思うから、こういうので補給したらいいらしいの。
私の友達のお嬢さんが、妊娠した時に飲んでたんだって。
Aちゃんも、どうかしら」
嫁と姑って、こういう事なのか・・・
お義母さんは、親切でしてくれてるんだけど。
なんか、この感じ・・・息苦しい。
A「あ、ありがとうございます。
いただいて、いいんですか?」
義母「もちろんよ。
早速、飲んでみて!」
A「あ、はい・・・」
「座って、座って」と言われ、お義母さんの向かい側に座る。
飲む量を確認して、お義母さんが、容器から出してくれた。
A「飲んできますね」
手に、数粒の錠剤を乗せ、軽く握った。
キッチンで、空いてるグラスを手に取り、水道のレバーを上げる。
一度、生唾を飲み込んだ後、思い切って全部の錠剤を口に入れた。
癖のある臭いがするのがあって、「うっ」てしたけど、右手に持ったグラスで一気に流し込んだ。
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何か・・・辛っ。
グラスを洗い、片付けた後、右手の甲で、唇をゆっくり拭いた。
A「はーーーっ」
お義母さんに聞こえないくらいのため息をついたところで、ふわっとシャンプーの香りが近づいた。
有岡「どうした?
気持ち悪い?」
私の顔を覗き込んだ後、冷蔵庫からビールを出して、プシュッーと気持ちいい音を鳴らしていた。
有岡「あ、ごめん。
いや・・・」
始め、何を謝ってるのかわからなかったけど、私がアルコールを飲めないのに、飲んじゃってごめんっていう事なんだろう。
A「全然いいよ。
私、そういう気分じゃないし。
もう、寝てもいい?」
有岡「あ・・・うん。
俺も、すぐ行くから」
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お義母さんに、おやすみなさいの挨拶をして、大貴の部屋に入った。
きっと、着替えを取りに来た時に、布団を敷いておいてくれたんだね。
ベッドの下に、二枚のお布団が並んでいた。
大貴の向き癖を考えて、左側の布団に入る。
今日、仙台のアパートで最後に撮った写真を見返していたら、慌ただしく大貴が現れた。
有岡「あっ、まだ寝てなかった。
よかった・・・」
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作者名:やまぱん | 作成日時:2018年1月21日 21時