43 ページ43
・
有岡「とりあえず、色々見て、値段とか出してもらってから、どうするか考えようよ」
A「んー、そお？」
有岡「まず、引越を無事に終わらせて、生活を落ち着かせて。
Aの体調を見て、それからだな。
それまでは、あの車、俺が運転するし、大丈夫だから」
A「んーー」
有岡「せっかく、乗れるようになったから、乗ってほしいんだよね。
すげー田舎に転勤になったら、困るしさ。
Aがお金があるのは、わかったから。
また、相談するかもだけど、俺も出したいし」
A「・・・わかった」
きっと、分かってないような顔をしてたと思う。
テーブルの上に、お義母さんが用意してくれたミカンが盛られていて、それを一つ取って、「ほらっ」って大貴が投げてきた。
なんとかキャッチ出来たら
有岡「まあ、食え」
つわりのムカムカに気が付いたみたいで、わざと乱暴に命令された。
有岡「俺も、食おっ」
ダイニングテーブルの向かい側にいる大貴は、ミカンを三回 上に向かって投げた。
A「あ、それやると甘くなるんだよね。
私も、やろ」
大貴みたいに、上に投げたつもりが、かなり外れた方向に飛んだ。
そしてテーブルの上に落ちた。
有岡「ちゃんと上に投げてる？
落ちたら、傷ついちゃうじゃん」
A「ちゃんと投げたよ。
もう一回やる！」
有岡「よし、こいっ！」
A「そんな方に、行かないから！」
かなり注意して真上に投げたのに、思ってたより高く飛んでしまって、私の手で受け取る前に、大貴の手がミカンを奪った。
A「ちょっと、何で取るのよ！」
有岡「いや、また落ちたらいけねえし。
はい、どうぞ」
A「もう一回やる！」
有岡「そんなムキになんなって。
よし、こいっ！」
大貴の運動神経とか瞬発力には、到底かなわないから。
手から10cmくらいのところに、ちょいっと投げ、すぐにキャッチした。
有岡「なんだよ、ズルじゃん」
A「ズルじゃないよ」
有岡「そんなんじゃ、甘くなんねえから、もっと高く投げてみ！」
A「やーだ！やめてよ」
私が持ってたミカンを奪おうと、手元に手が伸びてきた。
その時だった。
「Aちゃんって、そんな感じもするのね、初めて見ちゃった」
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 953人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：やまぱん
| 作成日時：2018年1月21日 21時
