5 Daiki ページ5
Daiki
浴室で洗面器を取る数秒の間に、洗面所で口をゆすいでいた。
洗面台の淵に、両手を着き、鏡の中の自分を見ていた。
次の瞬間、水で顔を洗いだした。
バシャンッバシャンッ・・・
ビックリした。
すげー冷たいと思うから。
慌てて、フェイスタオルをもう一枚出し、また鏡を見てるAに差し出した。
A「ごめん、ありがと。
少し落ち着いた・・・」
俺からタオルを受け取り、ビタビタの顔を、抑えるように拭いていた。
喋らないAにイライラしてたのに、ちょっと喋りだしたからビックリした。
A「寒ーい!」
そう言いながら、チョコチョコと歩き出し、キッチンで何かを取ってから、リビングのソファーに座っていた。
俺は、唖然として、その後ろ姿を見ていた。
A「大貴ー!」
いつもよりは、小さい声で呼ばれた。
有岡「おぉ、どうした」
A「お仕事のカバンから、タブレット持ってきて」
有岡「あ、うん・・・」
俺の目の前で起きてる事が、何なのかは分かるんだけど。
Aに、何かとりついちゃったみたいで、ちょっと怖くなった。
やっぱり、大変な事なんだな。
Aの事が、めちゃくちゃ心配になった。
・
有岡「はい・・・」
洗面器をサイドテーブルに置き、タブレットをAに渡した。
電源を入れた状態で渡さないと、ご機嫌斜めになるから、Aの手元に届いた時には、ほぼ立ち上がってるはず。
Aの横に座り、きっと何かを見せてくるんだろうから、それを待った。
A「これ見て」
有岡「妊娠週数カレンダー?」
A「そう。
で、最終生理開始日が11月15日。
生理周期は、平均すると30日くらいかな」
そう言いながら、数字を入力している。
A「はい、これ!
今日は12月23日だから、もし妊娠してたら、妊娠二か月で5週になるのね。
ちなみに、出産予定日は8月24日」
有岡「え?!すげー夏だな」
A「ふふふっ」
有岡「え、ちょっと。
やっぱり妊娠してるの?ねえ」
A「わかんない」
有岡「わかんないって、俺、何見せられてんのよ」
A「でね、これ見て」
今度は、検索ワードに「つわり」「ひどい」なんて入力してる。
A「ここ・・・」
・
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作者名:やまぱん | 作成日時:2018年1月21日 21時