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A「自分で出来る」





あぁ、可愛くないな、私。


ゼリーを二つ食べると、少し気持ちが落ち着いてきた。


ゴミを片付けようと、ベッドから降りようとしたら






有岡「あ、あのさー」




ぎこちない話し方。


不思議な顔で見上げると、



 


有岡「あの、つわりに効くツボがあるらしいから、ちょっと押してみようか」






突然の提案にビックリした。


目をパチクリしてると、ベッドの上に上がってきて、





有岡「ここに寝て」




A「うん・・・」





真ん中辺りに寝かされ、寒くないように布団もかけられた。


そして、スマホを出し、親指で操作し、ツボの場所を確認していた。


腕・・・膝のちょっと下・・・足の裏・・・





有岡「この三カ所ね。

  どお?気持ち悪いの治った?」






その三カ所を、ゆっくり丁寧に、痛すぎない強さで押してくれて、気持ちよくてまた寝てしまいそうだった。


実際のところ、すぐに良くなったという感じはしなかったけど、私の為に、少しでも良いことを調べてくれたんだなって思って、嬉しかった。






A「ありがと、少し落ち着いてきたかも」





有岡「そっか、良かった」





また今日も、満面の笑みが見れた。


だけど、すぐに視線を落とし、腕のツボを触りながら、話し出した。






有岡「ごめん。

  俺、ちっちぇーからさ。

  Aが気にしてないような事もヤキモチやいちゃって」






A「別に、今まで食べたかったのに我慢してたわけじゃないよ」






有岡「やっぱ、何の話かわかるよな」






A「大貴、顔に出るからわかりやすいし。

  今は、食べたいと思うものを、食べさせてほしい。

  アイスぱっかで太ったりするといけないから、ほどほどにしないとだけど」





有岡「うん、分かってる。

  それなのに、あいつとの思い出って思っちゃってさ。

  コーラも、あいつが好きだから、Aも好きになったんだろ?」






A「んー、それだけじゃないと思うけど。

  でも今は、大貴と同じものが好きって思ってるよ。

  あのさ、私、もう大貴に若い女の子勧めないじゃん・・

  だから、大貴だって、そんなヤキモチみたいな事やめて・・・」






腕をつかんでた指が、スーッと降りて手を握った。




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作者名:やまぱん | 作成日時:2018年1月21日 21時

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