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大貴の腕枕で、グッと体をくっつける。


今日から少しの間、体を重ねることは出来ないから、いつもと違う雰囲気に二人とも戸惑っていた。





有岡「あのさ・・・」




A「ん?」




有岡「昨日、したじゃん・・」




A「うん・・・」




有岡「大丈夫なのかな」




A「分かんないけど、実際気が付かない人もいると思うし」




有岡「A的には、大丈夫だったの?」




A「えっ?!

  大丈夫ってなんかあれだけど。

  昨日は眠かったし、大貴のタイミングだったし、チャッチャって感じだったから、特に違和感なかったけど」





有岡「そっかー

  ってか、何か満たされなかったのを言われた気がする」





A「言ってないって。

  生理前の過敏な感じかなって思ってたけど。

  んー、分かんない!

  もう寝よ」





有岡「・・・・ねえ、チューはいいよね」





返事をする前にもう、腕枕から少し上がるように体を移動させ、私から大貴のほっぺを手で包み込んだ。

お互い体を内側に向け、大貴の足の間に私の片足を入れると、大貴も足で私の足をホールドしてきた。


鼻と鼻がくっつき、唇が触れる距離。


その距離で目を合わそうとすると、寄り目になった気がするから、つい「ふっ」って笑ってしまった。





有岡「なんだよ」




A「いや、何でもない・・・」





そう言うと、チュッて軽くキスをしてきた。


ほっぺに置いてた手を、もぞもぞとおろし、大貴の腰に回した。





有岡「チューしても、いいですかね」





A「いいですよ」





ふざけた言い方で聞いてきて。

チューの許可なんて、いつも取らないくせに。





その体勢のまま唇がくっついたけど、多分深いキスがしづらかったようで、肩を押され、私は仰向けになった。

そこに、私をまたいで馬乗りになり、両ひじが私を挟んでいる。

下から見上げる大貴の顔。

いつもの景色なんだけど、パジャマを着ているので、いつもとは、ちょっと違って。



んーー、そうだな・・・



紳士的なオオカミに見えた。


うん、いつもは野生のオオカミだからね。







有岡「何が可笑しいんだよ」




A「何も可笑しくないけど?」




有岡「チューしますけど?」




A「はい・・・」




そっと目を閉じると、ふわっと大貴の香りが近づいて、すぐに柔らかい唇が触れた。




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作者名:やまぱん | 作成日時:2018年1月21日 21時

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