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A「美味しいよ。食べる？」
有岡「いらない・・・」
なんとなく、最初の質問は聞かなかった事にした。
そして、コーラのペットボトルを開け、一口飲んだ。
有岡「コーラ、ちょうだい」
A「うん・・・」
蓋を開けたまま差しだすと、じっとコーラを見た後、ゆっくり受け取った。
有岡「俺も、コーラ好きなの知ってる？」
A「うん、知ってるよ。
私と一緒なの。
会社の近くの公園で、買ってくれたことあったね、懐かしい・・・」
「俺も」の「も」は、私じゃない気がして。
彼が好きだって事、知ってるはずないんだけど、なんか嫌な言い方をしたような。
・
有岡「それ、なんか悲しい思い出じゃなかったっけ」
A「そうだっけ。まあ、色々あったしね。
でも、今、幸せだからいいじゃない」
有岡「まあな・・」
そういって、上を向き、コーラを飲みだした。
ちょっと目立つ喉ぼとけが、コクコクと動くのも、男を感じるし色っぽく思う。
私はキッチンにゴミを捨てに行き、そのままソファーに座った。
ドライヤーを片付けた大貴も、私の隣に座った。
A「ねえ、最近ピアスつけてるの見ないけど、しないの？」
有岡「え？んー、仕事中は出来ないし、週末こっちに来ないときはしないし、今日も持ってきてないけど・・・」
A「そっか・・・
私、結構好きだったんだよね、大貴のピアス。
色っぽいっていうか、チャラつかしてるのも好きっていうか」
有岡「チャラつかしてるってなんだよ。
でも、辞めたってわけじゃないから。
一緒に住むようになったら、また出来ると思う」
A「出来るって、私の催促待ちなんでしょ？」
有岡「A、いつも同じアクセサリーじゃなくて、いいんだぜ？
まあ、俺の事好きだから、仕方ないんだろうけど」
A「しょうがないじゃない・・・大貴にもらったのしたいんだもん。
今はね、指輪がお揃いだから、それ以上の物ないから、嬉しい」
有岡「さてと、可愛い事言ってくれたから、心穏やかに眠れそうだな」
なんか、嫌味に聞こえたけど、機嫌が直ったみたいで、口をとがらせてない。
明日の朝、寝てる間にご飯が炊けるようにセットして、二人で寝室に向かった。
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2018年1月21日 21時
