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A「ねえ、まだ言わないで欲しいの。

  大貴のお母さんくらいならいいけど。

  会社の人とかは」





有岡「おぅ、分かった」





A「私は、母に相談したりするから、言うけど。

  お正月明けて、四日には病院に行っておきたいから、一緒に来て」





有岡「五日から仕事だし、その日に行っておいた方がいいな。

  それで、ちゃんと正式に言われたら、千葉の上司くらいには言った方がいいぞ」




A「だよね・・・千葉の課長、どんな人だろ。

  怖いな」





有岡「うちの課長、千葉から来たから、聞いといてやるよ」





A「うん、聞いて」





有岡「そんな顔、すんなって。

  Aの事、嫌だって思う奴なんか、いねえし。

  うちの課の人気者だぞ」





A「若干、なめられてるけどね」





有岡「そういうこと、言わないの。

  みんな、Aの為なら、一生懸命だぜ」





A「そうかなー」





有岡「そうだって」





A「私は、有岡くんがいれば、それだけでいい・・・」





有岡「そうだ!

  千葉営業所に行ったら、ちゃんと『有岡』って呼ばれるようにしてよね」





A「それは、大丈夫だよ。

  最初からそう呼んでもらうんだから」





有岡「おっと、その前にさっき言ったことのご褒美あげないと。

  俺だけの有岡さん!」





また、チュッとキスをしてくれた。





有岡「あーー、ずっとこんな風にしてたいけど、引越の準備、やんねえとなー」




A「そうだね。

  大貴がいる時に、やってもらいたい事やってもらわないと」





有岡「Aは、力を使わない事、やっててよ」





A「うん、ありがと」










そこから、キッチンの、上の棚の物の片付け方を説明して。


私は、夏物の服とか、バッグとか靴とかを箱に詰めて。


どんどん、箱で部屋が埋まってきた。





その間も、アメを舐めたり、うっ・・・ってきても、なるべく我慢して逃したりした。

集中してると、忘れてる事もあって。

大貴にも心配かけないようにしてた。





お昼は、簡単にたらこスパを作り、パッパと片付けた。

パスタは、大丈夫だったな・・・なんて思いながらね。





有岡「夕飯、どおする?

  外食の方がよければ、それでもいいけど・・・」





A「そっか・・・どうしよ」






 

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作者名:やまぱん | 作成日時:2018年1月21日 21時

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