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まだ8時前、子供の事が気になってると言うのもイヤで・・・
A「ううん、大丈夫・・・
大ちゃんに、またご馳走になっちゃったね、美味しかった。
ご馳走様でした。
デートみたいで、ちょっと緊張したし」
大貴「つーか、みたいじゃなくてデートだったんだけど。
帰ろっか。
ママが、遅い時間まで出かけてるなんて、良くないよな」
A「え・・・
大ちゃん、話したい事あるって言ってたし」
大貴「んー、何か俺とあんまり話したくないっぽいし。
思ってる事も言ってくんねえし。
また、会えるよね」
A「もう、会わなくていいよ。
その方が、お互いの為だから。
今日会えたのは、ちゃんとケジメつける為だったのか・・・」
「かも」と言いかけた所で、繋いでいた手がグッと引っ張られ、大ちゃんの胸の中に収まった。
そして、繋がれてない腕が、私の頭に絡まってきた。
耳元が温かくなり、低い声が、耳から体全体に伝わってきた。
大貴「絶対、また会うから・・・
Aのいう事なんか、もう聞かねえから。
俺がしたい事をする・・・」
そんな強引な事を言われたのは初めてで、らしくない言葉に、ドキッとした。
夏の終わりの波の音が、ザーーザーーと沈黙を作らせずにいて。
繋いだ手の力が、緩んでいった。
大貴「もう、絶対離れないから。
俺は、ダイキくんの父親だと認めて欲しいし、Aと夫婦になる。
だから、思ってる事、考えてる事、ちゃんと言って欲しい。
我慢してる姿とか、マジ見たくない。
俺、すげー辛かった。
Aが消えた時も、手紙を見つけた時も、会いたくて会いたくて仕方なかった。
もう、あんな辛い思いしたくねえし。
Aとダイキくんを、ぜってー幸せにすっから」
緩んだ手がそのまま離れて、今度は私の背中に回り、グッと抱き寄せた。
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ずっと抱きしめられたかった。
そばにいてくれるだけでも良かった。
自分が選んだ道が、間違ってたんじゃないかって何度も思ってた。
ダイキの為にも、お父さんは必要だと思うし、
まして、お父さんの事をずっと今も好きだから・・・
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作者名:やまぱん | 作成日時:2017年11月5日 12時