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Daiki



今、雄也さんがそう呼んだからなんだけど、あの格好をしてなくても、先生って呼ばれて。


やっぱり距離を感じた。


そして、何でここにいるの?って顔をしている。





A「ダイキ、先生ね、大ちゃんってお名前なの。

  で、ママの大切な人だから、これからもよろしくね」





大切な人って、意味わかんのかよ。

分かんねえから、そう言ってんのか?





ダイキ「たいせちゅ?」




A「そう、ダイキも大切だけど、大ちゃんも大切」





雄也「雄也は?」





A「弟!」





雄也「なんだよ、小さい頃は、すげー可愛がってくれたのによ」





A「歳が離れてたから、可愛かったの。

  私より、小さかったし」





姉弟が仲良しで、羨ましかった。





雄也さんは、ダイキの荷物の入ってるバッグを俺に渡し、小さな声で「よかったな」と告げた。





雄也「じゃあ、大ちゃんに送ってもらえ!

  またな、ダイキ!」





ダイキ「ゆうや、バイバイ!」





大貴「ありがとうございました」





A「雄也、ありがとね」





雄也「おぉ、気をつけて・・・・あっ!チャイルドシートある?

  って、ある訳ねえよな」





A・大貴「あっ!」









結局、ダイキとAは、雄也さんの車の乗り、俺は、家を知りたいので、その車のあとに着いて行った。





子育てって、そういう事なんだなって思って。


今の俺の頭ん中には、必要な物なんて、何も分かんねえし。


ダイキのお父さんだと名乗れる日まで、色んな事覚えねえとなって思った。











雄也さんのとこから、10分くらい車で走らせると、いわゆる「社宅」という建物が、二棟あった。


Aんちの駐車スペースを教えてもらい、そこに停めた。


雄也さんは、二人を降ろすと、そのまま窓ごしに挨拶をして去っていった。










A「古いんだ。でも、安いし、日当たりいいし、母子家庭には丁度いいかな

  ここの一階ね・・・」




ダイキは、Aに抱っこされ、俺の顔を見ている。

鍵を開けると「どうぞ」と俺を招き入れた。




ダイキは一人で靴を脱ぎ、「ただいまー」と言いながら、チョコチョコとどこかに消えてしまった。





A「大ちゃん、そこのソファーに座ってて」




キッチンの端に、俺にメシを作ってくれた時に使ってたテーブルがあった。




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作者名:やまぱん | 作成日時:2017年11月5日 12時

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