34 Daiki ページ34
Daiki
『それで、大ちゃんに例の件をお願いしたんだ。
引越し先は、運よくいい所が見つかって、そこで赤ちゃんとも暮らせそうです。
今まで一人でしんみり生きて来たけど、30代後半は、少し楽しい事もあるといいなって思って。
大ちゃんに出会えて、本当に楽しかったし、幸せだった。
たった3ヶ月だったのに、どんどん好きになって。
グレーだった毎日が、鮮やかに彩られていって。
私にとって、最後の恋になると思うから、大ちゃんの事は一生忘れません。
本当にありがとうね。
誓約書に、付け加えてくれてた事、心配してくれてるのがわかって、嬉しかった。
でも、大丈夫だから。
だから、大ちゃんは、いっぱい恋をして、患者さんの気持ちが分かる素敵なお医者さんになってね。
あっ、もう結婚して医局長になってたら余計なお世話だね。
辛い事があったら、月を見て!
私も、見るから。
この、大ちゃんとこのデスクって、壁の方を向かないで、リビングの方を見てるじゃない。
だから、リビングの大きな窓から、月が見えるね。
今日は、そろそろ上弦の月になる半月が見えてるよ!
んーー、雪白(せっぱく)の月って感じ。
雪の様に白くて、すべて告白出来てスッキリした、私の気持ちと同じだなって思って。
そろそろかぐや姫は、月に帰ります。
かぐや姫はそんなおばさんじゃないよとか、言わないでね。
最後に、ずっと口に出して言ってみたかった事を言ってお別れです。
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大貴・・・大好きだよ。
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本当にありがとう、さようなら。A
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P.S.最初で最後になったデートの思い出を、この本の間に挟みました。
ゴミみたいになってたら、捨てていいからね。』
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作者名:やまぱん | 作成日時:2017年10月20日 20時