月アカリ蒼い恋 3（Daiki.A) (ページ26)

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Daiki

もう、永遠に眠っていたいって思ってたのに、やっぱりそうはいかなくて。

カーテンを開けっぱなしで寝ちゃったから、外が真っ暗になってることはすぐにわかった。

枕もとのスマホをとり、着信を確認する。

どうでもいい連絡しかなく、そうだろうとは思ってたけど、やっぱり悲しくなった。

スマホの時計は19時を示していた。

この位の時間になると、定食屋がやってる時間かそうじゃないかを頭に浮かべている事に気が付いた。

で、今はやってる時間だなって思って。

トモさんからも連絡ないし、毎日、あの定食屋でメシを食ってるイメージだから、腹も減ってきたし会いに出掛ける事にした。

トモさんだけ、行き先を知ってたら、ムカつくけど。

今はそんな事言ってる場合じゃないから。

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女将「いらっしゃい！今日は、早いのね」

大貴「ええ・・・」

中を見渡したけど、トモさんはいなかった。

女将「ここでいい？」

大貴「はい・・・

　あの、トモさんは、今日は来てませんか？」

女将「うん、まだ来てないけど。

　だから、昨日のメモ、まだ渡せてないけど」

大貴「あぁ、はい・・・」

今日は、ハンバーグ定食にした。

特に意味はないけど・・・

赤いギンガムチェックのエプロンをして、頭にバンダナで三角巾をしてるAを思い出し、テーブルとテーブルの間を、軽やかに歩いてる姿が見えてきそうだった。

ポテトサラダの盛り方が、多いのを必ず運んでくれるのも分かったし、俺の薬のタイミングをのがさないように、チラチラ見てくれてるのも分かっていた。

そして、絶妙なタイミングで水が運ばれてくる・・・・

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大貴「女将さん、お水ください」

女将「はーい、ちょっと待ってね」

・

トモさんは、まだ現れなかった。

大貴「女将さん、トモさんを待たせてもらってもいいですか？

　席がいっぱいになったら、どきますんで」

女将「いいわよ」

大貴「あと、Aちゃんが、事務の仕事してたとこの名前って、分かりますかね？」

女将「あら、なんだったっけ。

　ほら、えーーと、あら・・・思い出せない」

大貴「あぁ、思い出したらでいいんで、教えてください」

女将「大ちゃん、Aちゃんと何かあったの？」

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